昨今、お客様が「人」の介する企業接点へコンタクトする動機は、WEB等の自己解決ツールでは十分に解決できない「不明」「不安」「不満」であるケースが増えています。そんな中、人の応対に求められるのは、正しい回答に留まらない、ニーズを満たす「提案」です。そこで今回は、提案力を育成するポイントをまとめます。
■提案の公式■
提案がお客様に納得感もって伝わるための公式
「顕在ニーズ」×「顕在ニーズに対するメリットの動機づけある商品・サービスの提案」
「潜在ニーズ」×「潜在ニーズの解消・解決に役立つ動機づけある商品・サービスの提案」
※顕在ニーズ・・お客様自身がプラス意識を持っているニーズ
関心ある、~~したい、といった積極的な言葉で表現されることが多い
※潜在ニーズ・・お客様自身はプラス意識を持っていないニーズ
不明、不安、不満といったマイナスの言葉で表現されることも多い
言葉の裏側にある関心やニーズ
提案力育成のポイントは、有効な提案の公式を理解し、公式を具体化できる力を身に着けることです。提案を公式通りに成立させるために、コミュニケーションにおける3つのプロセスを強化しましょう。
提案のゴールは商品・サービスの説明です。納得感ある商品・サービスの説明ができるゴールから逆算して育成することによって、最後の提案訴求力が高まるため効果的です。
1 ゴールの強化 商品サービスのメリットに関する説明力
2 ゴール前コミュニケーションの強化
3 コミュニケーション入口の強化
強化1:提案ゴールの強化
商品・サービスについて、お客様にとってのメリット・解消・解決に役立つ動機づけ
ある説明ができるようにする
当該強化は、商品仕様の理解に何時間もかけて机上で勉強することではありません。
① 商品開発者の視点を取り込み、お客様にとってのメリットを短く端的に説明する材料をたくさん用意します。
②→①について、自らの言葉で伝えることができるようトレーニングします。
強化2:ゴールの前のコミュニケーション強化
ニーズに対する動機づけができるようにする
前述の商品・サービスのメリットを伝える折、「~~に関心があるということでしたが」「~~をされたいということですが」のようにお客様ニーズを前置くことが、提案を有効なトークにします。
① 商品・サービスのメリットごとに、動機付けになるお客様ニーズを複数洗い出します。
② ①について、自らの言葉で伝えることができるようトレーニングします。
強化3:コミュニケーションの入口の強化
ニーズを把握・合意することができるようにする
相槌を打ち、復唱をしながら、お客様のニーズを合意します。
「~~をご希望ということでございますね」
「~~に関心があるということでございますね」
「~~がご不安ということでございますね」
お客様ニーズを見ながら臨機応変に公式の掛け算ができるように、トレーニングします。
オプション:リスクの整理
検討されない場合のリスクを提示できるようにする
潜在ニーズは、不安要素の裏返しです。検討そのものをしない選択をした場合、不安要素が拡大するといったリスクを具体的に提示することは、お客様のニーズを可視化するきっかけになります。
お客様の期待に応えることができない事実を伝えなければならない場合、商品やサービスの検討そのものを断念する場合のリスクを具体的な言葉で伝えることができるようトレーニングし、引き出せた潜在ニーズに相槌を打ちながら提案の方向性を整理できるようトレーニングします。
プロシードでは、電話、メール、チャット、IVR等の品質について、「外部評価」「ミステリーコール」「勉強会」といった様々な手法を用いた支援を行っています。関心お持ちに方は以下よりお問合せください。
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