前回では、コミュニケーションの活発度がモチベーションや生産性に大きく影響を及ぼすことを、実際の心理学の実験を例に取り上げました。(前回のブログ記事はこちら)
第2回では、もう一つのポイントである「感謝の気持ち」に焦点を当てています。
皆さんのセンターでは、「感謝の気持ち」をマネジメントしていますか?
センター内の壁に従業員同士の感謝の言葉を掲示したり、いつも使うポータルサイトにそういったページを作成しているセンターを見かけることがあります。実は、感謝の言葉を表すことが職場環境に効果的であることが実験により証明されていることはご存知でしょうか?
1924年から1932年まで、アメリカのウェスタン・エレクトリック社のホーソン工場で実施されたホーソン実験というものがあります。
「照明実験」「組み立て実験」「面接実験」「パンク配線作業実験」といった4つの実験が行われ、結論として、生産性には「職場の環境要因よりも、人間関係が影響する」ことがわかりました。
その実験結果から得られた一つの効果として、「腐ったリンゴ効果」があります。これは、職場の従業員の内、一人でもネガティブな感情を感じ発信すると、職場全体にネガティブな感情が蔓延するというものです。
この効果に着目し、対照的に「感謝の気持ち」にスポットライトを当てた実験が多くなされています。
「組織における「感謝」感情の機能に関する研究」(出典元:Transactions of the Academic Association for Organizational Science 2015.Vol.4,No.1,pp.120-125. Online ISSN : 2186-8530,ISSN-L : 2186-8530)の実験では、朝礼の時間に同僚に向けて「感謝の気持ち」を共有した結果の考察がされていました。
この実験での朝礼参加は個人の自由でしたが、参加する頻度が多い従業員は、参加の頻度が少ない従業員に比べて、日頃の業務で感謝すべきことを強く意識する傾向にあることがわかりました。
また、ネガティブな感情があっても、それは「学びのチャンス」として捉える傾向があることもわかりました。
ここでのポイントは、感謝すべきことを言語化(朝礼での共有)することで、より感謝の感情が生まれやすくなり、反対にネガティブな感情が生まれにくくなったことです。
その結果、今まで他の同僚に対して無関心であった従業員が、他の従業員に対して関心を持ち、コミュニケーションの量や質も向上したとのことです。
第1回目の記事にも書きましたが、コミュニケーションの質と量は従業員のモチベーションに大きくプラスの影響をもたらします。
是非、皆様のセンターでも「感謝の気持ち」を頻度高く表現できる仕組みをマネジメントしてみてください!
また、プロシードでは、ウェルビーイングに関連するサービスを提供しています。
ウェルビーイングとは精神的に、身体的に、社会的に満たされた幸福な状態です。従業員の体の健康も、モチベーションなど精神的な側面もカバーします。従業員が、仕事へのモチベーションが高く、健康であればパフォーマンスを発揮し、従業員も組織も良い状況になれます。
従業員が幸福な状態になること、そして組織も幸福の状態になることがプロシードの有芽(夢)です!
興味がある方はぜひお問い合わせください。