プロシード通信は、CXを上げるためにポイントとなる考え方やヒントをお届けする連載コラムです。
COPC社による最新のグローバル調査から「優れた」SV・リーダーは、従業員満足度を5倍、定着率を12倍高められることがわかりました。今回のコラムでは「優れた」SV・リーダーの定義および、どのような取組みがあるかを2回に渡ってお伝えします。
前編(今回)の内容
①こんなに!?SV・リーダーがオペレーターに与える影響の大きさ
②採用クオリティにも一役買える!SV・リーダーの採用に関する役割
後編(次回)の内容
③見直していますか?SV・リーダーが管理するオペレーターの適正人数
④メリットしかない!one on oneのすゝめ
①こんなに!?SV・リーダーがオペレーターに与える影響の大きさ
物理的にも業務的にもオペレーターと距離が近いSV・リーダーの接し方がオペレーターに影響を与えるのは想像に難くないと思いますが、実際にどれほど影響を与えるのでしょうか?
COPC社が昨年10月に発行した「Global Employee Engagement Research Report」からまずはご紹介します。
「SV・リーダーが課題を解決するための十分なスキルを持っている」と感じているオペレーターはそう感じていないオペレーターに対して従業員満足度が4倍高い
「SV・リーダーは私の意見を尊重してくれている」と感じているオペレーターはそう感じていないオペレーターに対して従業員満足度が5倍高い
「SV・リーダーは私のWell-beingに配慮してくれている」と感じているオペレーターはそう感じていないオペレーターに対して従業員満足度が6倍高い
「SV・リーダーは一貫した態度で接してくれている」と感じているオペレーターはそう感じていないオペレーターに対して従業員満足度が5倍高い
いずれも4~6倍差がありSV・リーダーが与える影響は大きいことがわかりました。
なお、上記で紹介したのは従業員満足度ですが、仕事の継続意欲にも同様またはそれ以上の影響力があることがわかっています。
SV・リーダーが上記のようにオペレーターへポジティブな影響を与えるためには、様々なマネジメント施策が必要になります。以下でいくつかご紹介します。
- 役職に適切な人が昇任できるようなプロセスがある
- 目標・役職の定義が明確である
- それらを達成するために適切に管理されている
- それらを達成するための動機付けがされている
読んで損した…と思われてしまうほど当たり前のことを書いておりますが実際皆様のセンターではいかがでしょうか?
SV・リーダーが行う施策についてどの方法が、どれだけ効果を上げているか定量的に把握できていますか?
SV・リーダー自身がイキイキ働くためにモチベーションのマネジメントができていますか?
SV・リーダーの「コーチング力」を定量的に管理することはできていますか?またそれらは定期的に見直されていますか?
上述のように非常に大きな影響を与えるため、定期的なチェックをすることがおすすめです。
②採用クオリティにも一役買える!SV・リーダーの採用に関する役割
上記の「Global Employee Engagement Research Report」から「採用担当者は、仕事内容について的確に説明してくれた」と感じているオペレーターは、そう感じていないオペレーターに対して従業員満足度は4倍高い」こともわかりました。
顧客体験においても「買うときに受けた説明と違う!」のは悪い体験に繋がります。
同様に従業員の場合、採用プロセスはジャーニーにおける最初のステージで、とくに「仕事内容について的確に説明すること」が重要なことがわかりました。
仕事内容には、担当する業務だけではなく、それに関連する心理面・技能面のチャレンジ、この仕事のやりがいなど多岐に渡ります。
この章のタイトルにある通り、SV・リーダーが採用プロセスに関わることでプロセスの品質を高めるだけでなく、SV・リーダー自身が更なる働きがいを感じることも可能になります。以下にてそのメリットをご紹介いたします。
採用プロセスの品質を向上させる
採用面接では一方的に質問するのではなく、応募者に質問をもらうことも重要です。そうすることで、質問内容からより応募者のことを理解でき、応募者もより具体的に採用後の仕事をイメージできるからです。
応募者からの様々な質問に的確に答えられるのは現場の状況を熟知した方となり、その適任がSV・リーダーとなります。
またオンボーディングなども含む様々なイベントにSV・リーダーの方々に参加頂くことで、現場目線で採用プロセスに何が欠けているかも知ることができます。
SV・リーダー自身の更なる働きがいの向上
自分の長所や強みを生かすことが働きがいに強く影響することが弊社の調査でもわかっています。上述のようにSV・リーダーが更に輝ける舞台を用意することも効果的です。
◆活動内容例
1.SV・リーダーを採用面接や採用関連イベントに参加させる
2.SV・リーダーにオンボーディングトレーニングの講師とする
3.これらのイベントに参加したあとの所感を採用チームに伝える
SV・リーダーには様々なスキルが求められ、知識や技能取得の基礎となる思想・思考も非常に重要です。そのために、どのようなマネジメントが必要なのか、また「貴社の現状にとって」どのような知識をSV・リーダーが学ぶべきかなど、弊社の各社の状況に合わせたフルカスタマイズ研修でお伝えしております。ご興味がある方はぜひとも弊社へお問い合わせください。
次回はSV・リーダーの管理オペレーター適正人数の見極め方、メリットしかないone on one のポイントをお伝え致します。