あなたの組織の「真実の瞬間」は?

2018.12.04

高い顧客満足、素晴らしい顧客体験の提供を考える上で、いくつか重要なキーワードがあります。その中で最も重要なキーワードの1つといえるのが『真実の瞬間(Moment of Truth)』です。

これは、簡単に言えば「顧客は、企業と接する様々な経験(例えば対面での接客や電話での問い合わせ、企業HP内のFAQ閲覧等)の中で、その企業に対する評価を行う瞬間がある」という考え方です。
元々、スウェーデンの経営学者リチャード・ノーマンが提唱したもので、スペイン語の闘牛用語に由来しています。スペイン語で、”La hora de la verdad(真実の瞬間)“とは、闘牛士が牛にとどめを刺す瞬間を表す言葉です。つまり、日本語でいえば「決定打」という意味ですね。

どんなに素晴らしい製品、比類なきサービスであっても、オペレーターのちょっとした嫌な態度が、全ての印象を決定します。
例えば、「うまく状況を説明できなかった時、不愛想に保留された」とか、「似たような質問をしたら、うんざりした声で返事をされた」など、ほんの一瞬の出来事です。

恐らくオペレーターは、保留明けには気分を切り替えて応対に臨むでしょう。
しかし、企業にとっての些細な一瞬も、お客様にとっては企業イメージを決定してしまうほどに重要な一瞬なのです。

ここではコールセンターへの問い合わせを例として挙げましたが、もちろんお客様の『真実の瞬間』はセンターでの経験にはとどまりません。
特に、コールセンターへ問い合わせを行う前には、顧客自身でホームページや製品の同梱物(マニュアル等)を調べるでしょう。そこにも、真実の瞬間はたくさん隠れています。

顧客体験を向上させるために、『真実の瞬間』を見つけ出すためにも、「顧客視点でいいサービスと言えるのか?」を継続してチェックしていきましょう。

 

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