コンタクトセンターチームのための
ポジティブな習慣づくり

2021.12.06

コロナが始まり、在宅勤務、ステイホームなど新しい習慣が始まったことかと思いますが、それには慣れましたか?

習慣にはいい習慣と悪い習慣があります。いい習慣が身につくと仕事のパフォーマンスも上がります。

そんないい習慣の作り方について、”Call Centre helper”で紹介されていた、以下4つの習慣もコンタクトセンターで働いている皆さまの役に立つと思い今回翻訳を致しましたので共有致します!

転載元

著者: Justin Robbins氏(CX Effect社)
記事:Positive Habits for Your Contact Centre Team
https://www.callcentrehelper.com/positive-habits-contact-centre-team-170690.htm

目次

1.戦略的に行動する

2.意味ある指標を測定する

3.従業員に力を与える

4.テクノロジーを意図的に活用する

ポジティブとネガティブ習慣の振り返り

自分の習慣について考えたことありますか?良いも悪い習慣も。運動をした後にシャワーを浴びる習慣や大事なことを先延ばしにすること。なぜその習慣が身についたのか、考えたことはありますか?何かに影響されて、このような行動をとったのでしょうか?

最近はずっとそんなことを考えています。なぜそのような習慣を持ってしまうのか、古い習慣を効果的に変えるため、新しい習慣を生み出すためにはどのような行動をすればよいのか。

それは私が年をとったせいなのか、親になったせいなのか、それともただの好奇心なのかわかりませんが、より早い段階でポジティブ習慣を身につけることの重要性について、いろいろと考えています。

習慣を身につけるまでには時間が必要です、同じく破ることも。どのような習慣が自分に成功をもたらすのか、それは自己責任でもあります。

しかし、仕事における習慣はそう簡単なものではありません。

コンタクトセンターの専門家、研究者、コンサルタントとしての20年間の経験中で、コンタクトセンターのリーダーは、自分やチームが本当に成功するための習慣を見極めるのに苦労している人によく出会います。彼らは優秀なビジネスの基本習慣を理解していますが、コンタクトセンターで、ポジティブな結果を得るための行動とは一体どんなことがあるでしょうか?

また、他の習慣と同様に、ちゃんと習慣を身につけるために、毎日繰り返して強化すべきことは何でしょうか?

コンタクトセンターでのキャリアを振り返り、一番良い経験と悪い経験から学んだこと考えてみると、ハイパフォーマンスな組織は以下のポジティブ習慣があることがわかりました。

  1. 戦略的に行動する
  2. 意味ある指標を測定する
  3. 従業員に力を与える
  4. テクノロジーを意図的に活用する

以上の習慣は、驚くような内容ではありませんが、コンタクトセンターでは実践されていないことが多いのです。知っているだけでは不十分です。この4つの習慣を毎日実践する方法を見つけなければなりません。皆さんが毎日実践できるよう、アドバイスしたいと思います。

習慣1:戦略的に行動する

コンタクトセンターで戦略的に考えて、行動するにはさまざまなやり方があります。コンタクトセンターのデータ収集、行動と共有、コーチングや開発の投資、ビジネスのエンゲージメントなどと全部関わっています。コンタクトセンターをコストセンターという印象から脱却させ、会社にとって不可欠な存在になれるかどうかをも左右します。

戦略的な考え方を習慣づけるための方法をひとつご紹介します。

1日1回以上、コンタクトセンター以外のビジネスリーダーとつながりを持つこと。短い電話やショートメッセージ、あるいはビデオでも構いません。目的は以下通りです。

  • ビジネス視点での信頼関係を構築する。
  • 彼らの現在の優先事項や課題について学ぶ。
  • 彼らのためになるかもしれない考えを共有する。

この簡単なエクササイズは、ビジネス全体の問題や優先事項を可視化し、チームがお客様と直接やり取りした際のデータや気づきを共有し、オープンで継続的な対話を生み出します。

計画的なコンタクトセンターになるためにはビジネス戦略を理解し、協力し、率先して貢献する必要があります。

習慣2:意味ある指標を測定する

コンタクトセンターが測定基準を誤用することはもっとも広まりがちな悪い習慣です。なぜ報告するのかわかっていない、数字が上がらないなど、ほとんどのコンタクトセンターは測定に関する習慣を改善することが非常に効果的です。

また、ビジネスに関して、ありとあらゆる指標を測定している場合、オペレーションに関する指標の測定を誤ることは非常にまずい状況に陥る危険性があります。

意味のある指標が測定できているかどうかはそれぞれの測定基準についていくつかの質問に答えられるかどうかで知ることができます。

これらの質問に答えることができたのなら、すでに測定指標からより多くの意味を得られる状態になっていると言えるでしょう。

意味のある指標についての質問例;

  1. この指標はセンターの目標や戦略と一致していますか?もしそうなら、どのように?
  2. この指標は目標に向かっての進捗を測るものですか?それとも、目標の達成度を測るものですか?
  3. 最も正確で実用的な方法で指標を測定していますか?その指標はどのようにして計算または決定されますか?どのようにしてその答えを検証しますか?
  4. ダッシュボードやレポートに指標がどのように表示されるか、センターの従業員たちは理解できていますか?結果とそれをもたらした行動には関連性がありますか?
  5. この指標に責任を持つ人は実際にこの指標へ影響を与えることができますか?できるのであればどのように?
  6. この指標が他の指標からどのような影響を受けているか知っていますか?それらの指標は何で、どのような関係性がありますか?
  7. この指標をどのくらいの頻度で達成していますか?達成できた原因は何ですか?その結果を改善または持続させるためにはどうすればよいですか?

このような質問を投げかけ、何を測定するのか、なぜ測定するのかについて、チームと定期的に対話することで、従業員はより積極的に参加し、結果はより一貫したものとなり、ビジネスを理解する能力が向上することでしょう。

習慣3:従業員に力を与える

コンタクトセンターで働く人たちがいなければ、私たちはほとんど何もできません。フロントラインからマネジメントチームまで、魔法をかけるのはビジネスの中の人間です。テクノロジーとプロセスは、社員が最高の仕事をするために必要なものであり、その逆ではありません。しかし、意外な悪習慣があり、全てのコンタクトセンターが、従業員に権限を与えようとはしていません。

改善のアドバイスをいくつか挙げます。

社員の声を反映するプログラムを作成

従業員が仕事上で得た意見やアイデア、教訓を共有する場を設ける。過去の会社では「Voice of the Employee」プログラムと呼んでいて、毎日メールを送るというシンプルな仕込みでした。これは、従業員のフィードバックを求めるだけではなく、実際に改善することが重要です。

前職のコンタクトセンターでは、以下のプランを作成していました。

  1. トレンドを継続的に測定・評価し、今後のビジネス判断に活かす。
  2. お客様の声を考慮した意思決定を行うため、組織全体、特にマーケティング部門と経営層とインサイトを共有する。
  3. これらの情報が、組織全体でどのように活用されているかを全員に報告する。
  4. 繰り返しの多い手作業を自動化

従業員の日々の仕事の中で、繰り返しの多い作業を自動化しましょう。

最もやる気を失わせ、リソースを消耗させる習慣の一つはコンタクトセンターの従業員が反復性の高い作業を行うことです。

従業員はより複雑で、アウトプットが必要な仕事に取り組むことができます。そうすれば、従業員は自分の仕事により大きな価値を見出し、もっと集中することができるでしょう。

従業員を信頼する

従業員を信頼し、仕事をするために必要なツールや資源を提供し、失敗してもよい安全な場所を提供しましょう。

コンタクトセンターでは、リスクの軽減や解約を低減することに固執するあまり、従業員を細かく管理し、限られた権限の中で、ミスの許されない厳しい状況の下で働かせてしまうことがあります。

短期的には成果が出るかもしれませんが、そのような環境では、離職率が高く、従業員の意欲が著しく低下することがよくあります。

従業員のコーチングと育成に重点を置き、従業員が成功する方法を教えることの方が良い方法です。

このような環境では顧客満足度や、従業員満足度、エンゲージメントの継続的な向上が期待できます。

習慣4:テクノロジーを意図的に活用する

最後のポジティブ習慣はハイパフォーマンスなコンタクトセンターではテクノロジーを意図的に活用しているということです。

優秀なコンタクトセンターは技術的な負債や耐用年数が短いシステムを使っていません。彼らはシステムがどのように相互作用し、データを共有し、冗長性を減らすかを考え、現場のチームに影響を与えるテクノロジーの決定に積極的に関与しています。彼らは技術的な決定がコンタクトセンターの成果に強い影響があることを認識しています。

しかし、この習慣を定期的に実践するのは少し複雑で、一人で行うことはあまりありません。

また、以下も含まれています。

  • 主要なステークホルダーと話し合い、顧客と従業員の両方の体験においてテクノロジーがどのような役割を果たしているかをマッピングします。
  • 能力の限界を正直に伝え、妥協した場合の影響を話し合う。
  • 顧客体験をビジネス成果につなげる体験を提供するための投資を行う。

最後に顧客体験にはゴールがないことを認識した上で、常に進化し続ける議論をしていく必要があります。

ポジティブ習慣を重視すること。コンタクトセンター内でポジティブ習慣を身につけることに注力するのは素晴らしいアイデアです。

ビジネスにとって最も重要なことは何かを考え、どのような行動が最良の結果をもたらすかを検討することが必要です。まずは、この4つの習慣のうちどれか1つを定期的に身につけてみることをお勧めします。どれが一番役に立つか、チームで話し合って計画を立ててみてください!


この文章を読むと、習慣は本当に大事なことだと改めて気づかされますね!
古い習慣が続くと、悪い影響が出続け歯止めがきかなくなります、例えば紙媒体を廃棄できないセンターにはデータベースを適切に管理することは困難です。オペレーターの方々が各自で資料を印刷すると、最新版を持っている確認も難しくなります。

皆さまも是非今回の機会に習慣を見直してみてください!

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