前回までにお客様視点、クライアント視点でそれぞれ必要な指KPIを考えてきました。
今回はお客様、クライアント両方の視点でみる重要なKPIについて考えたいと思います。
前回のコラムでは、クライアントができるだけお客様満足を高めて欲しい、と求めるならセンターサービス全般について、お客様満足度調査を実施し、実態を数値としてしっかり把握する必要があると書きました。
ほとんどのセンターでお客様満足は最重要なものではないでしょうか。私も仕事で色々なセンターを訪問しましたが、お客様満足を気にしないセンターはありませんでした。
お客様視点で考えると、やはりお客様は不満に思っている会社の製品やサービスは使わないですよね。だからこそ、現状ではどの位お客様にとって満足できるサービスを提供できているかを測るためにお客様満足度調査が必要となります。
調査は実施しているすべての取引業務(例えばコール、メール、チャット等)ごとに実施すべきです。もし複数の取引業務(電話、メール等)をおこなっているセンターの場合、例えばコール対応は良かったが、メールで問い合わせたが返事がこなかった、すごく待たされた、となるとお客様のセンター評価は下がってしまうので、複数の取引業務を利用しているお客様に対しては、できれば複合的に調査を実施し、チャネル感の対応の整合性を含めて確認し、改善すべき点がないか確認するとよいでしょう。
ではクライアント視点ではいかがでしょう。特に他社からセンター運営の委託を受けているアウトソーサーのコンタクトセンターの場合、お客様の信頼を得るのと同じくらい、クライアントの信頼を得ることが重要となります。クライアントが信頼できない会社にはセンター運営はまかせませんよね。だからこそ現状のセンター運用をクライアントがどう評価しているかどうかを測定する必要があります。
突然、クライアントから「委託先を変更したい・・・」と言われたりしないようにお客様満足度同様、クライアント満足度を定期的に実施し、結果が悪ければ改善する必要があります。
お客様満足、クライアント満足の両方をしっかり見ていきましょう。
次回はKPIの4回目として従業員の視点で考えたいと思います。
コンタクトセンターのパフォーマンスマネジメント規格であるCOPC CX規格においてもカテゴリ4.1「顧客体験の測定」、4.2「クライアントの満足度と不満足度」で実施すべき内容が定義されています。
是非、COPC CX規格をご確認ください。以下から規格書をダウンロード可能です。