皆さんはコールセンターのインフラ構築に悩んではいませんか?
コールセンター構築で難しいところは、業務量の予測に応じてスタッフのシフトを配置していくことですし、そもそも規模やロケーションの構成など相当な準備が必要でした。それは人材の採用や教育だけでなく、コールセンターのITインフラも同様でした。
皆さんの中で、Amazonがまだ本屋さんだと思っている方はさすがにいないと思いますが、ショッピングサイトの大手、というだけでは語れません。
AmazonはAmazon Web Service(以下AWS)というクラウドのプラットフォームのビジネスをしており、これが世界でも非常に大きなシェアを持っています。
実は今年、10月10日にAWSのサービスアップデートとして、「2~3か月以内に、東京リージョンでAmazon Connectサービスを開始する」との発表がありました。
Amazon Connectとは、クラウドベースのコンタクトセンタープラットフォームです。顧客との通話時間による重量課金制、最大数万人のスタッフを配置できるという拡張性、ノンコーディングでの顧客対応フローの定義ができるといった特徴を持ちます。
と、書くと数行の話なんですが、これがすごいんです。
簡単に言えば、クラウドですべてのコールセンターインフラを構築できるサービスです。
このサービスのメリットとしては、上記にも簡単に書きましたが
① 簡単な設定をして、数分以内に電話対応が可能になります。
② インフラの配備や管理が不要なので、手軽に規模を拡大/縮小できます。繁忙期にだけスタッフの人数を増やすといったことも簡単に実現することができます。
③ 従量課金制であり、長期契約や、前払い料金が発生せずにスピーディーにスタートアップすることができます。
④ AWSのCRMシステムとのサービス連携が簡単にできます。
実際の事例では、琉球銀行がAmazon Connectサービスを採用し、70以上の支店の電話対応業務を集中化させるといったニュースが流れてきました。従来、電話対応業務を70以上ある各支店で行っていましたが、Connectを導入するとともにコンタクトセンターの専任チームを設置し、一次対応を集中的に行う体制の構築を進めていくそうです。
このAWSのプラットフォームは、音声応答サービス、テキスト化サービス、チャットボットやAIなどとのコラボレーションにも力を入れているということです。AIについてのコラムを連載させていただいていますが、いろいろな試みを実現できる可能性の高いプラットフォームとしてすごく期待しています。
より詳しい情報が流れてきましたら、皆さまに共有させていただきたいと思います。
今後、このようなサービスが普及するにつれて、システムインフラ上の制限がなくなるので、より「マネジメント」が重要になると考えられます。
コールセンターでAIを使用するポイントは、一言でいえば「マネジメント」に凝縮されるかもしれませんね。
次回からは、より専門的な、AIに特化した話を進めていきたいと思います。
以上