皆さん、「アフターデジタル」という言葉を、聞いたことがありますでしょうか。「アフターデジタル」に相反する言葉は「ビフォアデジタル」という言葉です。
それはどういう意味かというと、モバイルやセンサーが偏在すると現実世界にオフラインがなくなり、「オフラインがデジタル世界に含まれる」ようになった世界の事を「アフターデジタル」と呼んでいるのです。それに対して、「オフラインの世界が中心で、そこに付加価値的にデジタル領域が広がっている」という多くの日本人の捉え方は「ビフォアデジタル」と呼べるものです。
この二つの言葉を、私はつい最近読んだある本をから知りました。
本の名前は『アフターデジタル』というものです。中国での勤務経験がある日本の研究者が書いた本で、中国の大きな変化への研究に基づいて、多数の事例を通じて、いまの時代特徴が説明されています。
なぜその本を読んだかというと、来月プロシードのベンチマークサミットで中国のサービス業先進事例について講演する予定があるからです。
もし皆さん興味がありましたら、ぜひ読んでみてくださいね。ここでAnne自分自身の感想をシェアーしたいと思います。
Anneはプロシードに入社してから2年間過ぎました。プロシードに入社する前も何回か日本へ出張に来たことがありますが、気持ちは毎回同じではありませんでした。
例えば2001年の夏、初めての日本出張の時、クライアントから「おうちにテレビはありますか」と聞かれました。その時クライアントは非常に自然な口調で聞いてこられた、決して冗談ではないと思い、私にはショックを受けました。その質問は全ての日本人の方の疑問ではないが、中国の状況や中国人の生活はあまり知らない方も少なくないかもしれないということが分かりました。
普通の家族でも液晶テレビ1台、或いは2台持っていることをクライアントに伝えた時の、相手の驚きは今でも覚えています。
2005年の出張で、クライアント側からの質問は変わりました。「いま皆さんが着ているお洋服は、中国でお洒落のほうでしょうか」。実は普通の格好で、同じ年齢層では特別ではないと答えたら、クライアントたちは「そうですか。」と頷いてくれました。
2011年から「中国人観光客が多いよ!中国ではお金持ちの人でしょうか」のような質問はどんどん増えてきました。と同時に、「でも中国人観光客のマナーが…」という苦笑いも多かったのです…(恥ずかしい)。
2015年、「中国人は何でも沢山買っているね!Wechatって、日本でも使えるの?中国人は現金あまり使わないね、セキュリティーは大丈夫かな?」など、クライアントたちはやや不思議な表情で聞いてきた表情はいまでも覚えています。
2017年、Anneはプロシードに入ってから、同僚たちにも色々聞かれました。「中国、いますごいね、スマホ一つで何でもできるね!AIも発達しているらしいね!いつか行ってみたいな」など、中国の急速な変化に興味津々な先輩たちの質問に対して、Anneは強く感じているのは「中国は変わった。日本の方々は中国に対するイメージも変わってきた!」日本が大好きな中国人として、それは何よりもうれしい気持ちです。
ハイテクノロジーの運用、デジタル化、キャッシュレスなど、確かに中国はやや進んでいるかもしれないが、法律の完全性やセキュリティーの考慮不足、サービス業のレベルのばらつき、店員さんのサービス意識の欠如など、日本と比べられない所は沢山ありますし、これからの課題も沢山残っています。
それにしても、大勢の中国人は日本に来て観光や買い物をしています(笑)。沢山のお店の看板に中国語案内は用意されているし、WechatやAlipayの設備も揃っています。日本製のハイクオリティーは言うまでもなく魅力的ですが、それより中国人にとって一番感動しているのは、やはり日本のおもてなしです。
Anneは2001年から今までもっとも感動しているのは、18年前来て見た沢山のお店は、今もそのままです。お店のきれいさも、明るい雰囲気も、暖かいサービスも、これもどれも変わりなし、ずっとそこに存在しています。それは、何よりも貴重な存在で、心から感動しています。
中国は、たった3年過ぎると、以前の大好きなお店はもうなくなるかもしれない。。。
Anne個人の意見ですが、日本のサービス業に時代に遅れている部分があることは事実ですが、変化が激しい時代だからこそ、変わってほしくない大切なものは、ずっとずっとそのままでいてほしい。
もちろん、中国の先進的なところは、日本のサービス業の参考になればうれしいです。中国人にとって、一方的に日本から勉強するではなく、お互いに勉強になる時代が来たことは、大変誇らしいことです。
今の時代は、テクノロジーの運用で大分変ってきました。私たちは、良い時代に恵まれました。テクノロジーは人間の力で中々実現できないことを効率よく実現できるし、効率化してからの人間はもっと素晴らしいおもてなしに力を入れることもできるようになりました。
一番大事なのは、自分の今までの経験や国の文化に拘らずに、もっと広い視野で、もっと高いビジョンで、引き続き勉強することかもしれないね。
以上の内容を展開する講演として、11月15日、プロシードのベンチマークサミット、皆さんへ『CX in China』をシェアーします。
皆さん、11月15日の来場をお待ちしております。