応答率をうまく管理するためには(2回/全4回)

2016.05.13

うまく応答率をコントロールするためには、どのように管理すればよいでしょうか。弊社コンサルタントがリレー形式でお届けする、「応答率をうまく管理するための豆知識」の、今回は2回目です。

★1回目はこちら(↓)

http://www.proseed.co.jp/blog/001137

前回の豆知識では入電理由(コールリーズン)の実態把握と見直しについてお伝えしました。見直しの一つとして、システム化によるお客様自身での解決がありますが、スムーズにすすめば、問い合わせの煩わしさも減り、顧客体験も向上するでしょう。

さて、その顧客体験を左右する電話のつながりやすさ=応答率を維持するためには、入電量の予測は欠かせません。この予測ですが、予測件数に対して実際の入電件数が許容範囲内に収まったか、を「業務量の予測精度」として測定することで、予測活動がどのくらい精緻に行われているかを可視化することができます。

この「業務量の予測精度」、応答率だけでなく、稼働率や占有率、さらには、利益や顧客満足度、離職率にも影響します。例えば、予測より入電が多い場合、稼働時間を確保するために、教育・コーチングの時間を削ることがありますが、これが慢性的になると、オペレーターの負荷が高すぎて、モチベーション低下による離職・欠勤が増加してしまいます。また、つながりにくさから顧客不満も増える可能性があります。反対に予測より入電が少ない場合、入電件数(売上)に対して、コストがかかりすぎるため、利益が下がり、財務への影響が出てきます。

業務量を予測する際は、過去の業務量を分析するだけでなく、以下の要素も踏まえると良いです。

・セルフサービスによって解決しなかったため人間による対応を選んでいる呼

・IVRの精度が低く、間違った選択をしているために、転送されてくる呼

例えば、IVRセルフサービスでの解決率が上がれば、再コールの量も減る、という予測ができますし、業務量の予測精度を向上させることもできますね。関係性も分析し、より精度の高い予測につなげていきましょう。

また応答率を保つのに必要な人員数を算出するためには、業務量以外の予測として、AHT(平均処理時間)、シュリンケージ(急な欠勤など)の予測も重要な要素

となります。どちらも曜日、時間帯、季節によって大きく異なる可能性があり、予測精度が低いと影響が出ます。

これら業務量、AHT、シュリンケージの予測値を用いて「必要な人員数」を算出します。この算出において有名な数式の1つが、「アーランC式」です。アーランC式はデンマークの電話技師が考えた数式であり、ランダムに入電することが考慮された数式です。センター規模にもよりますが、応答率を確保するのに活用できます。

次回は「有効なシフト作成」について、豆知識をお伝えします。

COPCには、今回の内容が規格要求に含まれています。

ぜひ規格書をダウンロード(無料)いただき、ご覧ください!
 
 

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