先日「電動歯ブラシ」と、付け替えができる「電動歯ブラシのヘッド部分」を店舗とWEBで商品を販売している販売店のWEBページから、インターネット経由にて同時購入をしました。WEBページには「在庫切れ・発送まで1週間」と書かれていたのですが、なんと、注文の翌々日に帰宅すると、不在通知が届いていました。
思ったより早く手に入れられる!と思った私は、意気揚々と配達業者に連絡し、荷物を待ちます。そして届いたのは…何かの間違いではないかと思うほど、小さな包みが1つ。開封すると入っていたのは、「電動歯ブラシのヘッド部分」のみでした。非常にがっかりしました。
配達前日に届いていた電子メールを読んでみると、「発送した商品」と「未発送の商品」が各々記載されていました。また「在庫切れ・発送まで1週間」なのは「電動歯ブラシの本体」であり、今回届いた「電動歯ブラシのヘッド部分」は在庫ありでした。
きちんと連絡しているのだから、読み手もきちんと読めばよい…ごもっともです。つまり、この販売店が行っているプロセス「注文→→配達前連絡→配達」は、顧客に「正確な情報」を連絡しており、かつ納期も守られているため、落ち度はないのです。
では、なぜ「がっかり」したのでしょうか、また「がっかり」はなくせるのでしょうか。
私は、まず、WEBではなく店頭で購入していれば、このがっかりはなかったのでは、と思いました。なぜならば、店頭であれば、「一緒に受け取りたい」ことを直接伝えることができるからです。つまり、企業がWEBで販売する「プロセス」においても、店頭と同じ体験を顧客に提供することが重要であり、WEBのどの段階で、何を顧客に分かりやすく問うか(伝えるか)がポイントではないか、と感じました。
例えば、
「そもそも電動歯ブラシ本体を一緒に注文している人は、先にヘッド部分だけ欲しがるのか」
→WEBの注文ページに「一緒に荷物を送る」などのボタンがあれば、そのニーズを捉えられるのではないか。
「顧客はたくさんのメールがくる中で、情報量が多いその「連絡メール」を上から下までじっくり見るのか」
→この段階で知りたいのは、滞りなく発送されたかのみではないか。
また企業目線(コストなど)でも改善できないかも考えられると思います。
例えば、
「別送することで、配達料が2倍かかるのは企業として正しい姿なのか」
→1工夫入れることで、大幅なコスト削減につながるのではないか。
今に始まったことではなく、様々な顧客がいて、同じようにニーズも様々です。「一律して同じサービスを提供する」のではなく、顧客に合ったサービスを提供すること。それは「可能な範囲」で行うものであり、決して「過度なサービス提供」を意味しているものではありませんが、店頭であってもWEBであっても、同じ商品を「購入する」という顧客体験が、異なるべきではないのです。
皆様の業務プロセスの結果は、どのチャネルにおいても顧客に同じ体験を提供していますか。