「クッション言葉」使い方の基本

2017.07.10

本日は、電話応対に役立つ「クッション言葉の使い方」について、お伝えいたします。

電話応対業務において、クッション言葉は誰のために使うのか?

ずばり、それは「お客様のため」です。

もっと言うと、「お客様のこころ(きもち)のため」です。

電話では、お客様からさまざまなご質問やご相談、ご要望が寄せられます。私たちは真摯に耳を傾けることはできますが、もちろん、何でも答えられるわけではありませんし、ご要望に必ずしもそえるとは限りません。「できません」「ございません」「わかりません」こんな回答も、せざるを得ないわけです。

でも、それを聞いたお客様はどんなお気持ちになるでしょうか?

「えーっ?」「なんでだよ・・・?」「どうしよう!?」

残念、がっかり、動揺、悲嘆・・・でも、回答は変えられません。

さて、どうしましょう?

そんなとき、クッション言葉の出番です。

■「言葉」でできている「クッション」

クッション言葉は「言葉」でできている「クッション」です。

お客様にとって「残念なお知らせ」や「不利益なこと」「ご面倒なお願い」などの「うれしくないニュース」を伝えなければいけないときはダイレクトに伝えるのではなく、お客様の気持ちが衝撃で傷つかないように「クッション言葉」を先に置いて、丁寧に伝えるようにしましょう。

クッション言葉から伝えることでお客様は「何かうれしくないニュースが来るんだな」と予測して身構えることもできます。

それにより心の衝撃から、少しでもお客様を守ってさしあげることができます。

■言い終わりは「肯定表現」or「依頼形」で

気を付けたいのが「あいにくですが。」のように、クッション言葉単体で止めてしまう話し方です。これは非常に印象が悪いので、やめましょう。

「クッション言葉」で「うれしくないニュース」を伝えるときは、言い終わりは「肯定表現」または「依頼形」にします。するとさらに丁寧な印象になり「クッション効果」が増します。

例えばこんな使いかたです。

<残念なお知らせ>

大変申し訳ございませんが、本日中のお届けは致しかねます。

<不利益なこと>

まことに恐れ入りますが、返品の際の送料は、お客様にてご負担いただけますでしょうか。

<ご面倒なお願い>

お手数ですが、もう一度初めから入力をお願いできますでしょうか。

■お薦めを提案する時にも「クッション言葉」

「クッション言葉」はお客様に何かお薦めを提案する時にも使えます。

お薦めの提案はお客様には「うれしいニュース」かもしれません。でも、うれしいニュースかどうかはお客様が決めることですよね?ですので、私たちが提案をするときには「うれしくないかもしれないけど、

どうですか?」という気持ちを込めてやはりクッション言葉を使います。するとこうなります。

<例>

・もしよろしければ、来月から始まるお得なキャンペーンのご紹介をさせていただいてもよろしいでしょうか?

・お差し支えなければ、本日ご紹介した新商品のカタログをお送りいたしますが、いかがでしょうか?

いかがでしょうか?

クッション言葉は日常会話であまり使うことがないため、使うのが

苦手という方もいらっしゃるかと思います。

今回の豆知識が、皆さんの電話応対のお役に立てれば幸いです。

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