コンタクトセンター/コールセンターの業界は、これまで多くのBUZZワード(流行語)に翻弄されてきたように思います。
ちょっと考えただけでも、CRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)、CS(カスタマーサティスファクション)など出てきますね。
そして、いまどこをみてもCX(カスタマー・エクスペリエンス)=顧客体験という言葉が同じように大流行中です。
「CX=顧客体験を向上しなければ!」「CXのマネジメントが重要だ!」とかです。
何回かのコラムをつかって、CX(顧客体験)のマネジメントについて、じっくりと考えていきたいと思います。
<コンタクトセンター/コールセンターの定義から>
まずコールセンター/コンタクトセンターとは何なのか、という定義から少し考えてみましょう。
コンタクトセンターとは、「組織(企業)の顧客接点の中心的な存在として、電話などの非対面のチャネルを通じて一元的に対応し、顧客満足度の向上を組織(企業)の利益を最大化することを目的とした様々な顧客サービスを提供する組織」*と定義できます。
ここでは、非対面のチャネルということ、一元的な対応、顧客満足度と企業収益の最大化ということがキーポイントになります。
顧客接点に対する総括的な考え方は、後述するとしてコンタクトセンターとは、非対面のチャネルを取り扱う部門であるということ、そしてバラつきのない、そして一貫性のある顧客サービスを展開することが求められていること、そしてそれらの活動は顧客満足度の向上組織の利益最大化、という二つのミッションをもった、パイプ役のようなものであることがわかります。
ここで、顧客接点を受け持つ部門の重要な役割である「顧客満足度」ということばが出てきました。これがCS(シーエス)=Customer Satisfactionとか、C-SAT(シーサット)とか言われてきたものです。
<CS(顧客満足度)>
顧客満足度は、企業の活動にとって長い間(そして今も)もっとも重要な指標です。
顧客満足度とは、顧客が物品やサービスを購入/利用した際の、その物品やサービスに対する何らかの満足感と定義できます。
顧客満足度の収集については、定量的なアプローチと定性的なアプローチがあります。
定量的なアプローチとは、顧客に対するアンケート等によって、商品やサービスに対する満足度を集計する方法です。
定性的なアプローチとしては、アンケートの任意の記入欄や顧客対応記録などから抽出したご意見などを集計したものになります。定性的なアプローチで収集しても、何らかの方法で定量化して評価していくことが多いです。
いずれにしても、ある特定の商品やサービスの特定の利用機会や、利用したチャネル、商品やサービスそのものへの満足度を収集したものです。
<CS(顧客満足度)の分析と向上>
コンタクトセンターの目的は顧客満足度の最大化であるとすれば、どのように顧客満足度を向上させることができるのでしょうか。COPCでは顧客満足度に対して、総合満足度と個別の因子の調査をすることを定義しています。
例えば、コンタクトセンターを利用した顧客に対して、総合的な満足度を定量的に確認します。同時に個別の因子、主要なものとしては、つながりやすさや、対応の精度や解決率、プロフェッショナルな対応であったかどうか、マナーや言葉遣いなどを質問し、数値化します。次に、個別の因子がどの程度、総合満足度に影響を与えているか、統計的な手法を利用して定量的に分析するのです。例えば、対応の精度や解決率が総合満足度に対する影響が大きいことが分かったならば、他の因子以上に、精度や解決率の向上に注力することが大切になります。
さて、CS(顧客満足度)から、どのようにCX(顧客体験)の時代へ展開していくのでしょうか。
次回をお楽しみに。
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