問合せ方法の主流は、Webやオンラインが増えてきた昨今においても、電話と思う場面は多くあります。最近で言えば、東京都が相談窓口として「新型コロナコールセンター」を立ち上げました。コロナ対策なのに「密」のセンター立ち上げ?と疑問に感じつつも、「電話」という老若男女問わず活用可能な媒体をもって、広く相談に対応する、という選択を行っているわけです。都知事自身がテレビCMなどで「コールセンターを開設した」と宣伝していたことも印象的でした。
※ちなみに、東京都の新型コロナウイルス対策サイトでは、日別のコールセンターへの入電数を開示しています。https://stopcovid19.metro.tokyo.lg.jp/
さて、その“主流”はまさに“老若男女を問わない”ものですが、若年層になるとチャット(文字や画像・動画を使ったコミュニケーション)のユーザーが増えます。スマートフォンの普及(もはや、普及という表現は適切ではないかもしれません)が、その後押しをしたことは言うまでもないでしょう。
数年前のAI、チャットボットの“流行”により、有人チャットを開設するセンターが増えました。また、昨今の在宅ワークにおいて「電話は難しいがチャットならば」として、増えてきています。チャットは「電子メール」のような文章コミュニケーションでありつつも、電話のように「即時性(リアルタイムに対応しないとお客様が離脱する)」が求められます。そのため、電話でも電子メールでもない、チャット特有の指標を測定し、その応対が有効に機能しているかを確認する必要があります。今回はチャット特有の指標として、以下の2指標をご紹介いたします。
・ART(Average Response Time):平均応答時間です。これは全ての応答の、「間隔」の平均時間です。理想的なチャットセッションでは、応答時間は30秒以内を目標値として設定します。というのも、これが遅いとお客様が待つ時間が延び、離脱や全体AHTの延長にもつながるためです。
・コンカレンシー:同時並行で何台対応したか?です。組織によりますが、チャットの特徴として、電話と異なり、並行して対応することができます。あまりにも多く並行して対応すると、AHT(1案件あたりの時間)が長くなるため、そのバランスも考慮して目標値を設定するとよいでしょう。
いかがでしょうか。皆様の組織では、測定されていますか。もちろん測定することが目的ではなく、その他の指標の測定結果を含め、多角的に分析を行い、組織全体の改善につなげることが重要です。チャットマネジメントについて興味がある方は、ぜひ弊社にご連絡ください。