コンタクトセンターに必須なスキル、それは統計です!

2019.03.07

厚労省の統計不正問題の報道を見るたびに、「マジっすか!」と叫んでいたのは、私だけでしょうか。
私たちの生活を左右するだけでなく、国際的な信頼までも揺らぎかねない、深刻な問題です。

硬い出だしで始めてしまいました。
統計、というと何か遠く、難しいもののように感じてしまいますが、実は非常に身近なものです。
統計とは、データ間の関係の強さをテストしたり、ばらつきのあるデータの性質を調べたり、大きなデータから一部の抜き取り、抜き取ったデータの性質を推測したりするための方法論を体系化したものです。

コンタクトセンターにおいては、顧客満足度調査、モニタリングなど、サンプル調査を行うものは、統計の基礎的な考え方を用いる代表選手です。
なぜ、統計が出てくるのでしょうか?
顧客満足度調査やモニタリングなどを「全件」実施することが現実的ではありません。
全件はできないので、「何件か」で実施するなら、どうすれば、全件実施したのとぼぼ同じ結果が得られるのでしょう?
その答えが「統計」にあるのです。

コンタクトセンターにおいて最も身近な、顧客満足度調査に置き換えて考えてみましょう。
最も重要なことは、サンプル選択時の「ランダム性の確保」です。
皆さんのセンターでは、顧客満足度調査のサンプルはどのように選択していますか?
仮に、メールと電話の対応をしているセンターであれば、少なくとも以下は検討すべきでしょう。

電話の場合
 SV転送、IVR転送、コールバック、SMS等、手法の検討
 時間帯、曜日、人、案件を問わない等、ランダムなサンプルの選択方法
 本当にランダムに実施されたかの事後チェックの方法

メールの場合
 返答率を確認し、サンプル数を確保する手法の検討

注意すべきなのは、「この場合はやらない」等、除外条件を設けるケースです。
もちろん、ヘビークレーム等、除外条件が真に必要なケースもあります。

調査の目的は「自らのサービスに対する真の顧客体験評価を得る」ことであり、「調査しやすい人にだけ実施し、都合のいい結果を得る」ことではありません。
真の顧客体験評価は、時には厳しい内容かもしれませんが、裏を返せば、組織がよりよくなるための改善のヒントを得られるというとでもあります。

正しく理解し、正しく行わなければ、冒頭の統計不正問題と同じ結果になりかねません。

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現在、オンサイト研修のみですが、今後e-learningでもご提供できるよう、鋭意準備を進めています。
ご興味のある方は、是非ご検討ください!!
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