外国人お客様の電話対応について

2021.06.15

厚生労働省の発表によると、外国人労働者を雇用している事業所数は全国で 26万7243ヶ所あり、外国人労働者数は 172万4328人とされています(令和2年10月末)。
今年はコロナの原因で、増加率は大幅に低下していますけど、外国人労働者はこれからも増えると考えられます。
そのため、コールセンターはいつでも外国人お客様の電話を応対できる準備しなければなりません。
多くのセンターでは、外国人のお客様の対応には言葉の壁が一番大きいと考えていますが、実は言葉の壁より、文化の壁の方が高いです。なぜなら、日本在住の外国人の殆どが日本語が喋れます。
流暢ではないかもしれませんが、日常会話レベルはできるはずです。また、日本語が喋れない外国人が、必ず英語を喋れるというわけでもありません。
よって、オペレーターに英語喋れるように訓練しても、効果が薄い可能性が高いです。

日本在住数年の私と友人の経験から 外国人お客様に対応する時のアドバイスを皆さんと共有したいと思います。

  1. 難しい敬語を使わない
  2. 曖昧な言葉を使わない
  3. ゆっくり喋る
  4. 簡単な言葉を使う
  5. 外来語やカタカナを使う

①難しい敬語を使わない

日本語を学ぶ外国人にとって、敬語の難しさは1、2を争う課題です。
顧客対応において、敬語を使うのは当たり前のことですが、日本語をまだマスターできない外国人に対して尊敬語と謙譲語を使うと、すぐ理解できない状況が発生する可能性があります。
電話対応においては、言葉が唯一のコミュニケーション手段です。 敬語を使うと、言葉の意味がかえって伝わりにくくなります。多くの言語には敬語表現がありません。
外国人にとっては、言葉より態度で「敬意」を示しましょう。お客様の状況を正しく把握し、状況にあった解決策や対応をしましょう。なお、すべての外国人にこの方法が当てはまるということではありません。例えば、長年日本に住んでいる外国人は、日本語が上達しているので、逆に敬語を使わないと、怒られる可能性があります。
要するに、お客さんの状況をよく把握したうえで対応することが重要です。

②曖昧な言葉を使わない

日本のコミュニケーション文化は察し合う文化です。
会話ややり取りが、相手の理解力に依存して進行します。 一方、日本以外の国は伝え合う文化の方が多いです。曖昧な言葉を使うと、誤解を招くこと繋がるので、はっきりと伝えます。
例えば、変更不可能なところに対して、これは難しいですねという答えは望ましくないです。外国人は明確な答えが欲しいですので、できないことはできないと答えて欲しいです。
逆に、難しいと答えると、理解できなくて、もう一回質問する可能性があります。そうすると、時間の無駄です。

③ゆっくり喋る

外国人にとって、日本語で電話することは一番やりたくないタスクかもしれません。
対面より何倍も難しいです。電話では、ジェスチャーも写真なども見えることができないからです。
外国人だとわかると、オペレーターによってはゆっくりと話してくれる人もいます。しかし、ゆっくり過ぎると、かえってわかりづらく、失礼な印象も受けます。
また「日本語はわかりますか?」と確認されることもありますが、この言葉にいい印象を持つ外国人はほとんどいません。顧客体験を損なうので、使わない方がいい言葉の一つです。

④簡単な言葉を使う

それでは、日本語をまだマスター出来ていない外国人お客様に対応する時に、どうすればいいでしょうか?個人的には、簡単な言葉を使う方が、ゆっくりしゃべることより理解しやすいです。
そもそも、コールセンターに電話しなければならない場合は、簡単に解決できない問題があります。光熱費の計算、家電の操作など元々詳しくない可能性があります。
更に専業用語や難しい表現をすると、もっと理解し難くなります。
例えば、ルーターを設定する時に、ボタンの名前を呼ぶより、上から何番目のボタンまたはボタンの色や形、簡単に区別できる説明をすればもっと分かり易くなります。

⑤外来語やカタカナを使う

また、外来語やカタカナを使用することも推奨します。外国人が皆英語を話すわけではありませんが、多少は理解できるという人は多いと思います。 外来語やカタカナの由来は多く英語です。
発音も時々英語と似ています。そのため、対応中に使えば、外国人はその言葉の発音から英語の単語を推測できます。そうすれば、説明内容をより理解することができます。
例えば、パソコンのことを「PC]と話してもらう方が理解がしやすいです。

以上の五つの点はあくまで個人的なアドバイスです。

よって、すべての外国人のお客様にとって効果があるということではありません。逆効果になる場合もありますので、相手に合わせてご活用ください。 一番大事なのは、お客様の気持ちに寄り添って、一番あった対応手法を選ぶことです。もしかすると、AHTを短縮できるかもしれません。また、よい顧客体験や外国人フレンドリーという評判にもつながるはずです。

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