時代の変遷に伴い、コンタクトセンターのDXはますます注目されています。DXの推進には、様々なメリットがあります。そのため、多くのセンターはDXを推進することを方針の1つとして掲げています。
しかし、時流に遅れまいと、DXを推進することは危険です。「何のためにDXを推進するのか」という目的がなければ、活用が進まず、無駄なコストになってしまう可能性があります。
今回はそんなDXについて、センターが行う際にご注意頂きたいポイントについて2点比布アップしお伝えさせて頂きます。
①チャネルの多様化
従来の電話やメールからの問い合わせから、チャットボット、IVR、WEB、FAQなど、チャネルを増やすことで、お客様は自分の好みに合わせて問い合わせチャネルを選択できます。
また、チャネル毎の連動、いわゆるオムニチャネル化はポイントです。お客様がどのチャネルからアクセスし、どんな問い合わせをされたのかを一元管理することで、顧客対応時に同じ質問を繰り返さなくても、スムーズに対応できます。
そして、オペレーターに問い合わせるまでもない、簡単な確認事項であれば、自己解決したいお客様もいます。
この場合、FAQの充実、かつチャットボットと連動させると、お客様の問題を迅速・簡単に解決できます。その他、チャットボットの精度を上げることとチャットボットで解決できない時、タイミングよくオペレーターに繋げることも顧客体験を向上させるポイントです。
②業務効率化
紙ベースのナレッジを用いて顧客応対をすると、資料を探すのにかなり時間がかかります。また、新しい資料に差し替え忘れた場合、お客様に古い情報を案内してしまう場合もあります。
よって、ナレッジをデジタル化し、全てPCで検索する運用が主流となっています。
ナレッジをデジタル化する場合には、有用性に着目しましょう。「有用性」というのは、「使いやすさ」「勝手の良さ」を意味します。顧客対応時に使用することを考えると、検索できるか、分類やカテゴリーのわかりやすさ、階層などを意識して作成する必要があります。
有用性が確保できなければ、顧客対応に不要な時間がかかったり、オペレーターが紙の方が使いやすいからと、いつまでも紙の資料を使い続けるといったことに繋がってしまいます。
チャネルの多様化も、業務の効率化も新しいデジタルシステムの導入です。業務プロセスや運用の変更をオペレーターが理解し、顧客対応で問題なく使用できるかを確認(検証)することが重要です。
オペレーターがスムーズに利用できるよう、研修や勉強会を開催することが必須になります。また、スキルや知識が身についているかを研修後の筆記試験やモニタリングで検証することも重要です。その他、日常業務の中で、スーパーバイザーやリーダーが都度オペレーターのナレッジの利用度合いを確認すると更に良いです。
皆さんのセンターでもDX化を推進する上で、上記2点を意識してみてはいかがでしょうか?