前回はCXが注目されている理由について説明しました。それでは、CXを向上するにはどうすればいいのでしょうか。
はじめに、多くの顧客がコンタクトセンターに求めているものは、「正確さ・迅速さ」です。
欲しい回答をスピーディに得られると、顧客は満足します。しかし、それだけでは得られて当たり前の体験をしたにとどまり、「期待を上回る体験」には届きません。この「期待を上回る体験」を顧客が得ることで、CXの向上につながります。
「期待を上回る体験」を提供するには、問い合わせをしてきた顧客の要望や背景、心情や状況を理解し、顧客に合わせた解決策や提案を行う必要があります。ただし、それらは頭では理解できていても、実際に行うのは難しいものです。
コンタクトセンターの品質向上やCX向上の策として、モニタリングを推奨します。
モニタリングとは、オペレーターによる応対中の音声を聞きながら、言葉遣いや応対内容の正確さなどのチェック項目に沿ってスコアリングし、評価することです。プロシードでは、お客様目線で音声を聞くことをモニタリング手法に取り入れ、5段階で評価を行っています。(弊社の応対評価サービスについてはこちらから)
しかし、モニタリングを一度行うだけでは本質的な問題点の改善は難しいです。そのため、すべてのオペレーターに継続的にモニタリングを行うことで課題を浮き彫りにし、改善策を考えることが大切です。
またモニタリングは、CX向上だけでなく、オペレーターのスキルやモチベーション向上にも効果的です。管理者からのフィードバックの際は、モニタリングの結果を返すだけではなく、「良かった点」を含めてコーチングできると良いです。
プロシードが行うモニタリングでは、スコアリングだけではなく、オペレーターの「良かった点」「改善点」に加え、どのように改善すればお客様目線のあるべき姿(応対として目指したい姿)につながるのかをアドバイスとして記載しているので、フィードバックにも活用できます。
最後に、オペレーターのモチベーションの向上は、EXの向上にもつながります。
EXとは、従業員が働くことで得られる体験のことを指します。EXが高まることで自社に対する信頼感や愛着が持てるようになれば、従業員のパフォーマンスアップも期待できます。コンタクトセンターにおいては、オペレーターのEXが向上することで顧客目線に立った応対をオペレーターが自ら行うようになるなど、CXの向上につながります。EXの向上によって離職率も下がるので、優秀な人材の退職を防ぐことにもつながります。EXは従業員のために存在するようにみられますが、実は企業の成長にも関係が深いのです。
次回はプロシードが行っているモニタリングについて、もう少し深掘りしてお伝えします。