Proseed Benchmark Summit2021でのご質問の回答

2021.11.11

先日のProseed Benchmark Summitでは皆さまより多くのご質問を頂けました。ありがとうございました。当日時間の都合で回答が間に合わなかったものについて、今回のブログで回答いたします。

ご回答にご協力頂けました皆さま、本当にありがとうございました。

日本のくるま社会を支える!JAFのコールセンター改革

Q:COPCに合わせて管理者の職員の方が勉強する事も増えたと思います。 管理者が一人前になるまでの研修期間は延びましたか、それとも効率化され早く一人前になりますか。

管理者が勉強することは非常に増えました。終わりもなく現在も日々勉強の毎日です。
ただ新規に登用された管理者がまだ少ないため、一人前になるまでの研修期間の定量化に課題があり、
効率化されたのかどうか数値的な比較ができておりません。
しかしながら、以前に比べ使用するツール、手順書、基準の統一が飛躍的に進んだため、今後教える者による差は減り、抜け漏れなく伝達できると思います。
これまでが属人的で教える者による差があったとしても、今後は方針や目標の設定から周知までも均一され、教育(業務引き継ぎ含む)内容も同じことを伝えることが可能となるため、長期的に見ればやはり効率化できていると感じています。

Q:運営方法を統一する際、反発はありませんでしたか。またどのように乗り越えましたか。

統一すること自体への反発は、私の知る限りありませんでした。
COPC導入に際し、まず最初に各拠点から2名づつマネージャーがベストプラクティス研修を受講し目的を共有した結果だと認識しています。
しかしながら、これまでバラバラだった手法、ツール、運用を統一していく過程は非常に業務ボリュームがあり、付随して決めていかないといけない項目も沢山あるため、担当者およびそれらをとりまとめるWGリーダー達の負担は想像に難くありません。
また手法、ツール、運用の統一ができた次のステップとして、それらを周知、浸透させていくことの苦労が
予想されるため、反発というより負担が増えることによる効率低下や業務の質の維持を懸念しています。

Q:現場OP・SVからの、認証取得に関する評価

認証取得という結果よりも認証までの取組に関する回答となりましたが、SVから「やることや担当が明確になり担当者の偏りがなくなった、定期的なモニタリングを通じてOPとコミュニケーションを取りやすくなった」という好意的な評価が多数でした。一方で業務負担も増加して大変だという意見もありました。
定期的なモニタリングやフィードバックはOPから「課題や良い点、出来るようになったことがわかるようになった」と好評でした。

Q:認証取得によって変わったこと

認証取得によって、というより継続して取得するために確実な業務遂行が求めらるため、『誰が、いつまでに、何を実施し、実施したのちそれらをいつまでに報告(データ格納)する』、といった仕組みも徐々に構築・共有されているため、良くも悪くも手を抜けなくなるという『強制力』を手に入れることができました。
これまでの「やらない人はやらないで済む体制」は、代わりに誰かがやっていて業務負担が偏っていた、またはやっていないことに気づけないといった進捗管理自体が不十分でしたが、審査時には結果だけでなく過程とそのエビデンスの提示が求められるため、結果、この強制力が機能するようになったと感じています。
その他現場SVからの意見としては「いつだれが何を行うのか明確になり動きやすくなった」「細かいことまで数値化し可視化されたことで分析しやすくなった」という意見がありました。

コロナ禍でも実現・COPC認証を通じて生み出された成果とは?

Q:COPC取得の目的・成果の1つとして、「営業力の強化」もあると伺いますが、取得時に具体的な数値目標は掲げられましたか?

三井住友カード株式会社

数値目標は定めていませんが、社内におけるコールセンタ-機能のプレゼンス強化は営業に対して実施致しました。
弊社内で法人営業強化を行っており、法人顧客に対するBPO一貫として、受電業務受託も一定条件ありますが、実施しており、その点でもCOPC取得はプレゼンス向上に大きく寄与しています。

株式会社オリエントコーポレーション
オリコカードセンター

業績評価項目の中に、CX規格の要素を加味した目標を設定しております。

株式会社オリエントコーポレーション
東京第一サービスセンター

センターには直接的な営業要素はないのですが、センターが対応するお客さまは、
お支払の遅れを解消いただければ、継続してカードのご利用や、新規契約に繋がるケースも多いため、
「また、使ってみよう」と思っていただけるよう、CSについてCOPCのベンチマークを目標値としています。

Q:コロナも解消されてくると思います。次に見据えていること、お考えをお聞かせください。

三井住友カード株式会社

緊急事態宣言明け、消費の活性化もあり、キャッシュレス市場としては利用がさらに高まってきている状況です。その中でいかにWEBに顧客対応チャネルを寄せていけるかが今後の更なる注力事項になると考えています。
単純にWEBへ比重を寄せるだけでなく、顧客属性等も踏まえ、WEB適正高い顧客はWEBへ、電話対応と考えられる顧客は電話へと、誘導チャネルのコントロールを行う事も重要で、検討を進めています。
電話対応においても、効率化を加速させる事は急務となっており、限られたリソースで最大限の顧客対応をすべく、予約電話制の導入の検討も開始しています。

株式会社オリエントコーポレーション
オリコカードセンター

お客さまのニーズに合わせて対応できるよう、ノンアシステッドチャネルを含めたチャネルの多様化をさらに推進していく予定です。
また、改善活動を継続し、顧客満足度、応対や処理の品質、コスト効率などのパフォーマンスを維持できるよう、個々の意識レベルの向上と高い組織力を育み、取り組んでいきたいと思います。

株式会社オリエントコーポレーション
東京第一サービスセンター

お客さまとの接触機会の増大と利便性の向上のため、チャネルの多様化を検討しています。
また、コロナ禍の解消により、国や自治体から支給される各種給付金支援の減少が予想され、支払遅延のお客さまが増加することを懸念しています。
そういったお客さまへ、センターの窓口であるCMによるお客様に寄り添ったカウンセリングや、お客さまのニーズに沿った新たなお支払プラン等の開発を検討しています。

業界初!現役プロアスリートから学ぶビジネスコンディション作り

Q:心技体の習慣化は何歳くらいからが適切と思いますか。

子供の頃は何でも挑戦をしてその中で自分の限界やレベル感を自分自身で気づけるような習慣を身に着けて欲しいですね

ネクストノーマル時代の経営が求める次世代リーダーとは

Q:「失敗した」という経験はありますか。その時はどのような事をセルフマネジメントしましたか?

サトウ未来氏 Lifree株式会社

・失敗というものがそもそも何なのかあまりわかっていなかった。
まだまだ今も「チャレンジ」をしているところ。むしろ自分自身が「失敗」することで
周りを安心させることができるのでは?と思っている。チャレンジする姿を見せることが大切だと考えておりそういう姿を見て欲しいと思っている。具体的な「失敗談」というよりも今も失敗の連続だと思っています。トライ&エラーが重要だと思います。

本條 聡氏 株式会社KINTO

良くKINTOの事業は成功なのか?失敗なのかと聞かれることがある。
私たちはうまくいかなかったこと=失敗だとはかならずしも思っていない。
僕の大好きなスラムダンクの安西先生のセリフで「諦めたらそこで試合終了ですよ」という
名言がありますがまさに”辞めたら”失敗なんじゃないかなと思います。うまくいかなかったこともそれを踏まえて再チャレンジをし続れば失敗ではないと思っています。

Q:新時代のリーダーがチャレンジするにあたり心がけて欲しいことは何ですか

サトウ未来氏 Lifree株式会社

・失敗というものがそもそも何なのかあまりわかっていなかった。
まだまだ今も「チャレンジ」をしているところ。むしろ自分自身が「失敗」することで
周りを安心させることができるのでは?と思っている。チャレンジする姿を見せることが大切だと考えておりそういう姿を見て欲しいと思っている。具体的な「失敗談」というよりも今も失敗の連続だと思っています。トライ&エラーが重要だと思います。

本條 聡氏 株式会社KINTO

良くKINTOの事業は成功なのか?失敗なのかと聞かれることがある。
私たちはうまくいかなかったこと=失敗だとはかならずしも思っていない。
僕の大好きなスラムダンクの安西先生のセリフで「諦めたらそこで試合終了ですよ」という
名言がありますがまさに”辞めたら”失敗なんじゃないかなと思います。うまくいかなかったこともそれを踏まえて再チャレンジをし続れば失敗ではないと思っています。

CX × DX~高品質・高効率な品質マネジメントとは~

Q:リテンション強化は弊社も必須課題の一つですが、お客さまと仲良くなる、再提案をして解約防止につなげるといった手法は、顧客CRMが充実していないと難しいと思います。システム的な工夫などはされていますか。

【株式会社スカパーカスタマーリレーションズ 山根 二郎氏 より回答】
お客様と仲良くなるポイントは2点です。1点目はお客様のことを知ること、2点目はお客様を話を聴き、受け止め、共感するといったコミュニケーション強化です。
ポイントの1つ目については、契約時等に「契約のきっかけや目的」をWeb・コール共にヒアリングしており、以降の応対時にレコメンド情報とともにオペレータの画面で閲覧できるようにしています。
そうすることで、「以前は〇〇に興味があるとおっしゃっていましたね」という会話に繋がり、お客様に親近感を持っていただくことに繋がります。
ただしこういった情報や投げ掛けだけでお客様と仲良くなることは困難であり、ポイントの2つ目である、お客様の話を聴き、受け止め、共感するといったコミュニケーション強化が欠かせません。
システムによるサポートは効果的ですが、オペレータのコミュニケーション能力を向上させるといった地道な取り組みがあってこそ、お客様との信頼関係を築くことができると考えております。
弊社ではオペレータごとに苦手なポイントを明確にし、個々に必要な研修動画やツールを用意し訓練することでこれらに取り組んでいます。

Q:DXによって生み出された効率化で、その分何か新たに初めている活動はありますか。

【株式会社LIXIL 舘 昌嘉氏 より回答】
・品質担当者より今まで追い切れていなかったBottom層への後追いフォローなどの活動開始
・お客さまからのポジティブコメントをほぼリアルタイムにオペレーターやサービスマンへFBする活動開始
(ネガティブコメントは一旦精査したうえで実施)

会社・企業貢献を実現!センターのナレッジマネジメント・KCSの真の活用方法とは

Q:KCSを活用するにあたって、オペレータに必要とされるスキルは何ですか?従前と変化がありますか?

KCSでは、文章作成の能力が必要となります。文章作成はスキルのため、FAQの作成を行っていると、上手になっていきます。読んでわかりやすい文章の作成ができるように、要約力などの研修を実施しているセンターもあります。

Q:よくあるWeb上のFAQは、探したい物がすぐに見つからない事が多々あると思います。オペレーターが使うにはすぐ見つかるとこが重要だとおもいますが、それをどのように実現されてるのでしょうか。

重要なのは、お客様が話した言葉を利用し作成することだと思います。
FAQの作成時に、専門用語や難しい言葉に置き換えるのではなく、お客様が利用する言葉を使って作成することが重要です。オペレーターはお客様の使った言葉で検索をかけることで、回答が見つかり易くなります。
お客様は、専門用語や難しい言葉はあまり使われないと思いますので、お客様の言葉を適切に捉えて作成することが重要です。

Q:「微妙なニュアンスも共有するため、対応履歴はテンプレートではなく細かく書く方が良い」という人もいます。どう納得させれば良いでしょう。

「微妙なニュアンス」が情報として必要かどうか判断してください。
微妙なニュアンスが必要な場合、音声を録音しているならば、必要なときに聞き直すことも可能だと思います。また、テンプレートを利用する場合でも、必要な内容だけを追加入力する方法もあります。それだけでも全部の内容を記載するよりは効率化されると思います。

Q:入電抑止(コスト削減)を目的にKCS導入を検討していますが公開FAQの効果について、所詮見込値だろう、となかなか経営層に導入効果をアピールできていません。入電抑止効果として有効なロジックや指標があればご教示ください。

外部公開のFAQについては、検索された件数と、で問題が解決された件数について測定する必要があります。検索件数は公開FAQの活用状況がわかりますし、FAQで解決すれば、入電されないため、その件数を測定し、管理することが重要です。
外部公開のFAQは、なかなか利用率が向上しないこともあるため、FAQを利表してもらう施策も必要です。利用件数、解決数が向上することで、入電処理されなかった件数が増加することになりますので、数値での報告を活用することが重要です。
一般的に難しいのは、問題が解決したかをどのように測定するかということです。
この測定は、各センターで様々な方法がとられています。FAQ利用後のアンケートだけでは正しい数値が取得できないため、FAQを利用した後に、ブラウザーを閉じたことで問題が解決したと判断し、解決の件数に含めるセンターもあります。

Q:銀行勤務です。 銀行の場合、商品サービスが多岐に渡るため、情報の欠落が頻発していると感じています。 例えば、「限度額を変更したい」というQAが作成される場合がありますが、本当は「ATMでの限度額なのか、クレジットカードの利用限度額なのか、インターネットバンキングでの振込限度額なのか…」を記載する必要があるにも関わらず、実際にはそうなりません。どのように教育をすれば情報の欠落が防げると思いますか?

FAQコンテンツに「環境情報」を入力する項目を持たせる方法があります。
KCSでも、環境情報は必要な項目としています。
環境情報として、ATM、クレジットカード、インターネットバンキングなどの情報を付加しておくことで、検索の利便性も向上します。環境情報は、他に、ブラウザー、OS、言語など多く利用することが可能です。
また、コンテンツの内容については、オペレータが利用するときに修正したい内容があれば、そのコンテンツにフラッグを立てるなどし、修正依頼ができるような運用をする方法もあります。コンテンツが最初から完璧なれば良いですが、変更や修正もあると思いますので、利用するオペレーターに修正依頼が出せる権限を付与し、利用しながらブラッシュアップする方法もあります。
教育だけでは、忘れてしまうこともありますので、コンテンツの項目の追加や運用ルールの改善などで実施した方が良いと思います。

Q:お客さまのステータスによって分岐が走ることがあり、情報を構造化する必要がある場合があります。 Aの場合はこう、Bの場合はこう…さらにB-1の場合はこう…複雑になるため、見やすさ(デザイン性)も重要です。 情報の構造化について、どのように教育をすれば良いか知見があればご教示下さい。

当件も、上記に記載した、環境情報の項目追加をすることで、検索の利便性が向上すると思います。環境に、AかBか、A-1かB-1かなどの情報を付加しておき、検索のインデックスとして利用できるため、検索時に、キーとして使用することで検索することが可能になります。

お客さまとオペレータを最適につなぐデータベース・ルーティング

Q:どれくらいの期間があれば、適切なルーティングができるようになりますか。

システムの導入まで約8カ月、そこから現場運用の改善・定着までに4カ月程度で効果が見えてきました。

Q:COPC、HDI、コンタクトセンターアワードなど、様々な活動をされているようですが、センターに専門部隊がいるのですか。また、特別な教育などがあるのでしょうか。

本社にコンタクトセンター運営管理チームがおり、この運営管理チームとセンター側で協力しながら資料作成や育成を行っております。
特別な教育というのは特段ありませんが、各種取組みについては丁寧に説明して浸透させるようにしてます。

Well-beingカスタマーセンターアワード

Q:WB診断は、ES診断とは別にやってるのです?切り替えたのですか?

既に実施しているES診断との結果比較、新たな視点や有効性の確認、他センターと比較できることから、既にES診断を行っているが、それとは別に行っている。
これまでES診断を実施したことが無かったので今回初めて実施した。

Q:派遣社員が多いです。社員へのキャリアパスがない現状のままで、モチベーションをあげるとりくみあれば教えて下さい。

派遣社員だからといって同じ仕事や役割範囲を限定するのではなく、新たな役割の機会を提供する(例:新人教育の一部のパートで講師役を担う、FAQ作成のチームに入るなど)

Q:派遣社員のベテランオペレーターが多く、社員がSVです。壁を感じるのですが、なにか一体感をもてる取り組み事例があれば教えて下さい。

業務中はそれぞれの役割があるので、責任範囲をしっかり行う。しかし、業務外でのコミュニケーションややり取りでは、社員と派遣という関係ではなく、並列の関係。一緒に取り組める何かを考えられると良いのではないか(例:職場環境の改善など)

Q:今年はエントリーが間に合わなかったので、来年は何月から受付ですか?

2022年の6月から開始を予定しています。

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