褒めは、相手に対する自分自身のメッセージです!

2019.05.24

今回は、褒めの効果を理解した上で、「どのような「褒め方」が効果的なのか」を考えてみたいと思います。

復習ですが、褒められると嬉しいという背景には、「自分に対して、他者が関心を持ってくれていること」が嬉しいという重要な要素があります。
そこを踏まえて、業務において効果的に褒めるにはどのようにすればいいのかを考えます。

話の組み立て

業務においては、褒めだけでなく、指摘する場面も多々あります。
伝える順序で相手に対する好感度が最も高いのは何番でしょうか?

  1. 褒める→指摘
  2. 指摘→指摘
  3. 褒める→褒める
  4. 指摘→褒める

予想通りかもしれませんが、4番が最も好感度が高くなります。
一見高感度がよさそうな、1.褒める→指摘、3.褒める→褒める の場合は、最初に自己効力感(自分に対する信頼感や有能感。わかりやすく言えば、自分が持つ目標やゴールに対し、達成することができるという見込み感のこと)を得るものの、後から自己効力感を喪失、あるいは、それ以上得ることができません。なお、褒める回数を増やしても結果は変わりません。
一方、指摘→褒めるの場合は、最終的に自己効力感を得られるため、ポジティブな気持ちでやり取りを終えることができます。
例えば、コーチングの場面で、「自分は、きっとこの課題をクリアできるに違いない、もっと頑張ろう!」というポジティブな気持ちをオペレータが持つことができれば、「次はどこまで頑張ってみる?」というゴール設定につなげやすくなります。

褒め方

もう一つ重要なことは褒め方です。

  • 関心が自分の努力していることと一致していること
  • 信憑性があること:伝える時の声のトーン、表情等のノンバーバルな要素
  • 自分の能力を確認できること:安心して任せられる、やればできるなどの気づいていない自分の能力に気付かせてくれる
  • 新しい自分の能力の発見:自分が考えついてもいない、気付いていない良い点を教えてくれる
  • 治療的な効果:伸び悩んでいる、モチベーションが下がっている等、マイナスの状況のときに褒める

例えば、コーチングの場面で、「最近、待ち時間によくFAQを確認しているなと思って見ていたよ。私は、●さんの説明がとても分かりやすくなったと思うよ。」等、個人的に努力していることを褒めるのは、モチベーションだけでなく、その行為の継続性にも繋がるので効果的です。

褒めは、相手に対する自分自身のメッセージです。
相手に継続的な関心を持ち続けていないと、出来ることではありません。
コーチングなどに活かすためには、オペレータの個人カルテなどに、気付いた点を記録するなど、地道な活動を行ってみてはいかがでしょうか?

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