コールセンターで働いているSVの皆さん、エスカレーションについて困ったことはありませんか?エスカレーション・マスターになるためのヒントをお伝えします!
「SVにエスカレーションしても、お客様の質問に対する回答を、的確に教えてもらえなくて困っています」と、以前あるオペレーターに言われたことがありました。
実際の原因は、知識不足や状況把握の不足、伝え方が分からないなど、様々だと思います。今回のコラムでは、どのようにすればオペレーターに信頼される「エスカレーション・マスター」になれるかのヒントを紹介します。皆さん、ぜひこの記事を読んで真のSVに近づいていきましょう!
- エスカレーションを受ける前の心構え
- オペレーターの期待を理解する
- スピード感を重視する
- 普段のコミュニケーションを大事に!
- エスカレーションの受け方
- オペレーターへ安心感を与える
- 迅速な二次エスカレーションを忘れない
- 通話後のフォローを心掛ける
エスカレーションを受ける前の心構え
上手にエスカレーションを受けるために、まずSVとしての心構えを持つ必要があります。
1.オペレーターの期待を理解する
・業務知識:自社の製品について聞かれたけどよく分からないから聞きたい
・応対方法:お客様の温度感が高くなってきた。会話の進め方について確認したい
・判断:自分では判断できないので、判断・指示を仰ぎたい
このように、一つの案件において、オペレーターは色々な目的でSVにエスカレーションしています。この目的を理解せずにサポートをするだけではオペレーターに信頼してもらえません。
2.スピード感を重視する
・先読みする:オペレーターの不安を察知し手が上がる前にフォローの準備をする
・通話時間からエスカレーションのサインを読み取る:長い応対を重点フォローする
時間の管理もSVにとって大事な役割であり、オペレーターサポートにおいて重要なポイントになります。また、「エスカレーション前の信号」に気づくことも応対品質の維持やクレーム未然防止にも役立ちます(エスカレーション前の信号とは・応対時間・表情・後処理時間・知識定着度のようなものです)。
3.普段のコミュニケーションを大事に!
特定のSVにエスカレーションが集中するのは好ましい状況ではありません。何故なら、SVによっての業務量のバランスが変わってしまうからです。こういった事が起きないように、普段からコミュニケーションを築いて、相談しやすい雰囲気づくりを行うことが大切です。相談しやすい関係性を築くことで業務におけるエスカレーションもしやすくなります。結果として、お客様に対しても正確かつわかりやすいアウトプットができます。
エスカレーションの受け方
では実際に、具体的にはどのようにエスカレーションを受ければ良いでしょうか。ここでは実践で使えるポイントをお伝えします。
1.オペレーターへの安心感を与える
エスカレーションを受ける際、焦って不安を感じているオペレーターもいます。このような場合、まずオペレーターが何に対して不安を感じているのかを受け止めることが大切です。オペレーターが落ち着いてお客様対応を行うようにするためにSVとして「一緒に解決をしていく」という安心感を与えるようにしましょう。
2.迅速な二次エスカレーションを忘れない
SVでもわからないことはあります。その場合はすぐに二次エスカレーションを行いましょう。分からないことをそのままオペレーターに伝えてしまうと、せっかく築いてきた信頼関係を失ってしまいますし、誤案内にもつながります。勿論、時間がかかりそうな案件はいったん折り返し連絡の対応も必要です。
3.通話後のフォローを心掛ける
よく「手上げ対応はしてくれたけど、通話後はSVから特に何のフォローもない」という声をオペレーターからに聞きます。SVは「エスカレーション」だけにフォーカスしがちです。通話完了後のフォローを含めてエスカレーションと考えるようにしましょう。「さっき、大変だったね」、「この案件、難しいよね」のように、オペレーターに寄り添う一言があるだけでオペレーターの気持ちは変わってきます。また、エスカレーションの原因が業務知識不足であることもあります。その際は、弱点を把握した上で教育を行い、知識の定着をテスト等で確りと確認するようにしましょう。
皆さん、いかがでしたか?SVのエスカレーション次第で、保留時間の短縮や顧客満足度の向上などセンター全体のパフォーマンスに良い影響を与えます。
そしてコミュニケーションを大切にし、エスカレ―ションをしやすいセンターを実現することで、オペレーターの離職率低減につながります。
また、エスカレーションにはセンターの課題を改善するためのヒントが多く含まれています。例えば、キャンペーンがある毎にエスカレーションが増えるとします。なぜでしょうか。
キャンペーンに関する周知は足りていますか?スタッフへの十分な説明が行われていないことで、お問い合わせに回答できない状況が考えられます。そのため、キャンペーンの内容が問題なのではなく、周知の仕組みを見直す必要があります。このように、エスカレ―ションが複数のオペレーターから頻繁に上がる場合は、根本原因を探すことが大切です。
ぜひ日々研鑽を重ねて、日本一のSVを目指して頑張ってください!