重大なミス
処理全体が欠陥とみなされてしまうようなミスのこと。
重大なミスは、顧客観点の重大なミス、ビジネス観点の重大なミス、コンプライアンス観点の重大なミスの3つの視点に分けられる。
顧客観点の重大なミス(Customer Critical Errors)
顧客視点から、あってはならない対応上のミス。顧客の満足度、不満足度に直接影響をもたらすミス。
・ビジネス観点の重大なミス(Business Critical Errors)
取引業務全体に対して、コンタクトセンター、クライアント、またはビジネス上の観点から不利益となるミス。
これらのミスは、コストやクライアントの満足度に直接的な影響をもたらすものやクライアントに不必要な出費をもたらすミス。
・コンプライアンス観点の重大なミス(Compliance Critical Error)
法律上、規制上の観点から、処理全体が欠陥とみなされてしまうようなミス。個人情報の漏洩もこれにあたる。
重大なミスは案件単位で計算する。
【例】モニタリング件数:100件、重大なミスの発生案件:5件
5/100=5%(ミス率) : 95/100=95%(ミスの精度)
活用のヒント
重大なミスはモニタリングにて測定されるため、モニタリングのチェック項目にセンターにとって重大なミスにあたるのか、それとも一般的なミスなのかを定義する。重大なミスはセンターにとってあってはならないミスであるため、1つでもチェックがつくと不合格とする。
カリブレーション(音合わせ、耳合わせ、評価軸合わせともいう)を行い、評価軸を一貫させることが重要である。モニタリング担当者間の評価のズレが大きい場合、モニタリング活動の信頼度が保てなくなる。最低でも四半期毎に担当者間のカリブレーションが必要である。
モニタリングチェックシートを時間をかけて作り込んでいるセンターは多いが、実際にモニタリングチェックを行う際、現実的なものかの視点が重要である。現場でモニタリングを実施する場合、あまり評価項目が多いと評価基準の理解に時間がかかり、評価にも時間がかかることになる。結果現場でモニタリングが行われなくなってしまう。
・モニタリングチェック項目が話法中心となっており、プロセスの問題を発見するための機会になっていない。