チャットチャネルの複数同時対応(コンカレンシー)とは

2022.05.02

有人チャットならではの特徴は複数同時対応(コンカレンシー)です。オペレーターが同時に2人以上の顧客対応を行うことです。コストの観点では非常にインパクトがある活動ですが、一方、顧客体験にも影響度が高いため、やるかやらないか、やるのであればどこまでやるか等の検討や分析が必要です。

コンカレンシーを行った場合オペレーターと顧客の時間軸を見てみましょう。

緑:待ち時間 ピンク:会話時間

やり取りの流れを見ると、どのお客様も「オペレーターが他の顧客対応をしている間、待たされている」ことが分かります。反対に、お客様側も待ち時間が長いと他のことをし始めてしまうため、オペレーター、お客様双方に起因してAHTが伸長しやすくなります。

チャットシステム上「コンカレンシーできる上限値」を設定することができます。AHTが伸長している状況で同時進行の上限値が来てしまう=繁忙時間帯は、新しくチャットが入ってきても応答することができず、放棄となってしまいます。コンカレンシーを行えば、多くのチャットを短時間で対応できる、その結果、顧客体験も向上する…わけではないのです。

そのため、コンカレンシーの適正値を決め、測定することが大事なポイントになります。

コンカレンシーの適正値を決めるにあたっての判断材料の例は以下があります。

  1. 本人特定をして対応している場合
     利用できるモニター数なども加味して、品質上のミスが起きないか
  2. 難易度の高い対応を行っている場合
     1案件の調査や回答に時間がかかる場合、コンカレンシーはどこまで現実的か
  3. AHTの結果
     コンカレンシー数とAHTの関係を見て悪化するポイントを均衡点とする
  4. 顧客満足度の結果 
    コンカレンシー数と顧客満足度の関係を見て悪化するポイントを均衡点とする

チャット=コスト削減にフォーカスされがちですが、顧客体験も考慮し、バランスの良い運営を行いましょう。

弊社ではチャットの特性を最大限に活かすための戦略(人材、WFM、品質、効率性)について学習し、顧客の期待を満たすハイパフォーマンスな運営方法を理解できる「有人チャットマネジメント研修」を実施しております。

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