コロナ禍もあり、日常生活だけでなく、業務でもチャットを使う機会が非常に増えている方が多いと思います。チャットは「気軽に」「相手から待たされることなくレスポンスがあり」「履歴が残る」等、使い手にとってのメリットが非常に多いチャネルと言えます。
今回は顧客視点で待たされることなくレスポンスできているかを見る、有人チャットの「平均返答時間」について説明します。
平均返答時間とは
お客様からのメッセージに対してオペレーターが返答するまでの時間の平均です。
有人チャットを選択するお客様は、日常的にチャットでのコミュニケーションに慣れています。よって、普段体験している返答の待ち時間が期待値となります。この期待値は一般的には30秒程度です。
センターによっては、複数のお客様を同時進行で対応しているケースもあります。「複数対応しているのでお待たせすることがあります」と書かれているやり取りを見ることがありますが、顧客視点では、企業側の理由は関係がありません。
返答時間が遅いことによるデメリット
オペレーターからの返答が遅いと、どんなデメリットがあるでしょうか?
1.顧客がチャットからいなくなってしまう
顧客がチャットからいなくってしまうと、オペレーターもお客様の返答を待たなければならず、AHTが伸長してしまう可能性が高まります。それ以上に残念なことは、お客様が待ちきれずにチャットから離脱してしまうことです。離脱してしまった場合は、「解決できなかった」ので、不満に直結します。当然、不要な再問合せ(チャット、それ以外のチャネル含め)による業務量増にも繋がります。
2.待たされることで不満になる
気をつけたいのは、SNS上の口コミです。
チャットでの問い合わせはスマートフォンを用いることが多く、待たされている間にSNS上で「待たせ過ぎだ!」等、企業にとってネガティブな口コミに繋がるケースを目にすることが非常に多くあります。
平均返答時間はどのように管理すればよいか?
最後に平均返答時間の管理方法の一例をご紹介させて頂きます。
- 漠然と待たせない
返答するまでの時間は。電話で言う保留です。「確認に〇分ほどかかります」と待ち時間を明記する、「…を確認してお待ちください」など、待ち時間のゴールや依頼事項を明確に伝えることが重要です。 - メッセージ送信を工夫する
回答が長くなりそうならメッセージを分割したり、思った以上に調査に時間がかかるなら一言入れることも必要です。お客様を放置しているわけではないことを表出することも重要です。 - モニタリングで確認する
チャットのモニタリングにおいても「お客様をルール時間以上にお待たせしていないか」を確認します。やむを得ず待たせる場面で、①のような工夫が取られているかを確認しましょう。
お客様を待たせない(待っていると感じさせない)工夫の好事例をセンターで集約し、展開していくこと等他にも多々改善方法がございます。
弊社ではチャットの特性を最大限に活かすための戦略(人材、WFM、品質、効率性)について学習し、顧客の期待を満たすハイパフォーマンスな運営方法を理解できる「有人チャットマネジメント研修」を実施しております。
定期開催しているオープンコースはもちろん、各センターに合わせたカスタマイズ・オンサイト研修も実施しております。ご興味がある方は是非以下のリンクより詳細をご確認ください。