【特別コラム】COPC規格委員会@ダブリン2023年4月開催~参加報告

2023.06.13

COPC規格委員会は、COPC CX規格やその適用等についての、変更の検討や承認を行い、またその活用の推進をしている機関です。そのメンバーはCOPC認証企業以外にも、広く顧客サービスの領域で活躍している方々がメンバーとして活動されています。年2回の会議を実施していますが、コロナの状況が落ち着きを見せ、22年秋の委員会からはバーチャルではなく、リアルでの検討をする形に戻りました。
※今後は検討内容によってはバーチャルでの実施も検討していくようです。

会議の施設はマスターカードに提供していただきましたマスターカードは、B2BおよびB2Cのカスタマーオペレーションにおいて、COPC認証を目指し活動中の組織です。マスターカードの施設では、先進のテクノロジーの適用事例をツアーで見せていただくこともできました。マスターカードからの参加者であるスコット氏は、今回はゲスト参加でしたが、会議への貢献が認められ、会議終了後に正式にCOPC規格委員会のメンバーとなりました。

2023年4月開催 COPC規格委員会議題

  1. 生成的AI
  2. モニタリングとクオリティ評価
  3. サービスジャーニーとKCRPの評価と改善活動

主要議題1:生成的AI

今回の会議の議題のうち、一つは、ChatGPTをはじめとした生成的AIについて、委員会メンバー内での理解を高める目的のセッションでした。これから適用が始まることが考えられる生成的AIの活用を、COPC規格にどのように評価していくかを検討するための準備として、専門家を招いての検討を行いました。特に、顧客サービス領域は生成的AI適用の最前線にいるべき分野であるとの理解で、今後、さらに検討を進めることで合意に至っています。詳しくは、別のコラムでまたご紹介していきます。また、COPC社はAIとその適用について、ウェビナーを実施し発信していく予定です。

主要議題2:モニタリングとクオリティ評価

その他の議題は、今後、規格をより使いやすいものにしていくといった視点で、変更の候補となる領域について検討するといったものでした。COPC社からの提案がされ、その可否についての検討が実施されました。

そのうちのひとつは、モニタリングとクオリティ評価についてです。現在、規格が要求するモニタリングでは、プロセスのクオリティ(=精度・正確性)を顧客視点、ビジネス視点、コンプライアンス視点で数値化し評価することになっています。モニタリングは、対応を行ったオペレーター個人のスキルや知識を評価し、それを改善していくという目的ももっています。

プロセスの評価における顧客視点のクオリティでは、オペレーターが会社に求められるとおりに対応できたとしても、顧客が不満と思う対応であれば改善機会ととらえるべきとなっています。ただし、プロセスそのものの品質が原因でオペレーター自身の評価が下がるのは、正しい個人評価とはならないでしょう。このあたりの望ましいクオリティ評価の設計について、明確にユーザーに伝えていく方法を検討することになりました。

主要議題3:サービスジャーニーとKCRPの評価と改善活動

もう一つの変更検討課題は、サービスジャーニーとKCRPの評価と改善活動についての要求事項です。サービスジャーニーとKCRPの関係は、サービスジャーニーの中に場合によっては複数のKCRPが含まれるという関係です。現在の規格要求では、サービスジャーニー、KCRPそれぞれのレベルで現状の評価を行い、より良いものに改善していくという活動が含まれています。その中で、規格要求が重複・冗長になっているところがあるのではないかという問題提起です。規格要求をシンプルにできないかという視点での検討を行っています。

※KCRP=Key Customer Related Process:インバウンドの顧客の電話取引業務、ウェブチャット、エスカレーション などの顧客に関連する重要なプロセス。COPC CX規格で指標も活用した管理が求められるもの。その他に、KCRPを適切に行うために必要な研修や人員予測などのKSP(Key Support Process:重要なサポートプロセス)もある。


新しいアイデア・テクノロジーの適用、ハイパフォーマンスの実現のために取り込むべき新しい要件の追加、より活用しやすい規格になっていくための要件の整理・変更とCOPCはとどまることなく、よりよいスタンダートであるべくその歩みを続けています。

引き続き規格に関する情報も配信していければと考えております。

なお、これまで5日間連続のCOPC研修を受けられなかったかたにもご受講頂きやすい三カ月間でじっくり学べる新しいコースを開催中です。ぜひこの機会にご検討ください。

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