チャットの基礎2:CXを向上させる!チャットボットの活用方法

2021.04.14

皆さん、チャットボットはどのような目的で使われていると思いますか?
多くの組織では、電話の呼減とコスト削減を目的とし、チャットボットを導入することが多いと考えられます。
では、実態はどうでしょうか。

前回の記事でも触れたようにチャットボットはお客様の質問に100%回答できないことが多いため、チャットボット単独で顧客満足度をあげることが大変難しいです。今回のコラムでは、顧客体験を向上するためのチャットボットの活用方法を2つの観点からご紹介します。

活用方法1:有人対応へのスムーズな連携

チャットボットで回答できない質問、もしくはお客様の期待する回答ではなかった場合、どのようにすれば顧客満足度を上げることができるでしょうか。
それにはチャットボットだけでその応対を終わらせず、早いタイミングで有人応対に切り替えるという方法がお勧めです。チャットボットだけでは満足いただけなくても、タイムリーに有人対応に切り替えることができれば、全体的な顧客体験(カスタマーエクスペリエンス)の悪化を防ぐことができます。その際、チャットボットから有人応対への切り替え時に、極力お客様の手を煩わせないことが重要です。
ではどのような方法があるでしょうか。
私は「コールバック予約制」の導入を提案します。
具体的にはチャットボットで氏名と電話番号を入力すると簡単にコールバックを予約できる機能を加えるという方法です。この方法であれば、お客様はコールバックで問題解決ができ、お客様、組織にとってWIN=WINな関係を維持できます。
この際、もう1点気を付けていただきたいことがあります。
結果的にチャットボットから有人応対に切り替えても問題解決できない可能性のある質問や要望に関しては、実際に対応するオペレーターが用件に対して普段以上に温度感を高くして対応するように意識することです(お客様がどのようなジャーニーを辿って有人対応にたどり着いたのかを意識しできる限り簡潔かつ分かりやすい回答を行うように心がける)。

活用方法2:問い合わせ理由の分析に基づく研修やFAQの改善

チャットボットで対応できなかった案件は、今後どう活かせばよいでしょうか?
チャットボットで収集したデータには将来的にオペレーターの対応時に役立つ可能性がたくさん秘められています。
例えば、「なかなか回答できない事例」を作成してみてはいかがでしょうか。チャットボットで対応できなかった案件にコールバックを行うオペレーターは、お客様からどのような質問をされるか想定できない不安な場面もあるはずです。その不安を解消する一つの方法として、チャットボットで「なかなか回答できない事例」を集め、教育(研修)に活用すると良いでしょう。ロールプレイングの題材として活用するのも効果的です。
また、お客様がチャットボットに質問するきっかけには、FAQに不備があった可能性もあります。そのため、チャットボットでよくある質問、かつFAQに載っていない質問は、きちんとデータとして反映する仕組みを構築しておくと良いでしょう。結果として呼減にも役立つかもしれません。
他にも、チャットボットの活用方法はたくさん様々あります。
ぜひ皆さんのセンターの状況に合わせて検討してみてください。

次回は、有人チャットのマネジメントについてご説明します。お楽しみに!

 

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