顧客の経験を管理するXLA ~COPC通信 vol.3~

2023.04.17

COPC通信は、コンタクトセンターマネジメント規格(COPC規格)をもとに、
パフォーマンス向上のヒントをお届けする連載コラムです。

SLAについてはご存じの方も多いと思います。今回のコラムではこのSLAに顧客満足度評価を加えたXLAという海外のサービス提供組織で重要視されている考え方について解説いたします。

顧客の経験を管理するXLA

①SLAとは
②SLAの運用で起こりやすい課題:ウオーターメロン効果
③XLAについて
④XLAの実践 – KXFの設計・運用

①SLAとは

SLAはService Lebel Agreementの略で、「サービスレベル契約書」または「サービスレベル合意書」と呼ばれ、コンタクトセンターのサービス提供範囲やサービスの品質について、クライアント(発注者)と取り決めをし、文書化したものを言います。

②SLAの運用で起こりやすい課題:ウオーターメロン効果

SLAは、コンタクトセンターを利用する顧客に対し、適切な品質のサービスを提供することで、顧客満足を向上させることを目的としていますが、実際には、SLA基準に合わせたサービスを提供していても、顧客は提供サービスに対して不満と感じていることがあります。
このような状況が発生していることを「ウオーターメロン効果(watermelon Effect)」と呼びます。

Watermelonはスイカのことですが、スイカの外観は緑色の皮で覆われていますが、中身は赤い果実でできています。
つまり、SLAで定められている基準は、すべて達成(緑色)していますが、利用している顧客は不満(赤色)を持っている状況のことを表しています。

③XLAについて

上述のような課題から重要視されはじめているのがXLAというものです。

最近では、顧客体験(Customer Experience)が重要視されていますが、SLAで定められた基準を達成することで、顧客体験も向上する必要がありますが、実際の利用者である顧客が、不満を抱えている状況となっていれば、SLAの意味は無くなってしまいます。

コンタクトセンターがSLA基準を達成することで、顧客満足度も高い水準で維持されることが重要となります。
つまり、「SLA+顧客満足度評価」ということになります。この「SLA+顧客満足度評価」のことを、XLA(Experience Lebel Agreement)と言います。

④XLAの実践

XLAを実際に導入する最も簡単な方法は、SLA基準に顧客満足度などの評価指標をSLA基準に追加導入することです。一方、顧客が何に不満を持っているかは、顧客満足度調査だけでは不明な場合があります。その場合には、コンタクトセンターを利用する顧客が経験するプロセスを基盤に、調査項目を作成します。
作成された調査項目を、KXI(Key Experience Index)と言います。

KXIの設計・運用

例えば、センターが対応するために本人の確認が必要な場合がありますが、本人確認の手続きが顧客にどのように影響しているかを知るためには、質問項目に「本人確認のやり取りはいかがでしたか?」というものを設定をします。

また、問題が解決するまでにかかった時間(=センターの対応時間)が顧客にどのように影響しているのかを知るためには「対応にかかった時間はいかがでしたか?」という質問をすることで知ることができます。

さらに、対応の中で顧客に製品の操作をしてもらう必要がある場合には、「製品操作に関する説明はいかがでしたか?」という質問をすることで、顧客自身に製品を操作してもらうことがどのように影響しているかを知ることができます。

この顧客の経験をベースに作成した調査項目を、KXI(Key Experience Index)と言いアンケート調査などで定量評価し改善していくことがXLAの実践、ひいては顧客体験の向上に重要になります。


海外では、CXが重要視されていることもあり、SLAだけでは無く、顧客の経験した結果の評価を含めて、クライアントと合意をするXLAを使用するコンタクトセンターが増えてきています。当たり前ですが合意をするのは顧客体験を向上させるうえでの前提条件の一つです。弊社では、具体的にどのように顧客体験を上げていくべきかについて継続的な顧客体験の向上に成功した組織のマネジメント手法を体系的に学べる5日間の研修を定期開催しております。ご興味がある方はぜひ以下のリンクより詳細をご確認ください。

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