サービスレベル(Service Level)

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Service Levelサービスレベル

一定の時間内に応答した処理の割合を表す測定指標。

例えば、コンタクトセンターにおけるサービスレベルが 80/30 という場合は、着信から30秒以内に応答したコールの割合が、全体の80%であることを表している。

活用のヒント

サービスレベルが達成できない場合は、予測精度、実績と人数とのギャップ、処理効率について、可能な限り細かい時間単位(30分単位)で分析を掘り下げる。分析を進めると、一部の時間や曜日が繰り返し悪化しており、人員を追加することよりもルールを見直すことが効果的な場合が多い傾向がある。

顧客満足度調査における”つながりやすさ”の満足度とサービスレベルの実績との相関を定期的に分析する。
サービスレベルと放棄呼率には必ず相関関係がある。サービスレベルが達成できた場合は放棄呼率も達成できるという関係にある。

サービスレベルの向上は、不満足度の削減の活動であり、満足度向上の取り組み施策ではない。

サイクルタイム

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サイクルタイム

サイクルタイムは顧客視点で、センターが業務を受け取ったところから、その処理が完了するまでの、起点から終点までの時間を指す。
サイクルタイムは顧客の期待値やクライアントとの契約に基づき設定する。

活用のヒント

・エンドユーザ視点で目標時間を設定することを求めている。そのため、開始時間はエンドユーザから案件(電子メール、郵便、Fax等)を受け取った時間から始まり、その処理が完了した時点(例えば、製品や電子メールの返信が顧客の手許に届いた時)までとなる。

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サイドバイサイド・モニタリング

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サイドバイサイド・モニタリング

オペレーターへのモニタリング手法の一つ。
オペレーターの横につき、音声を聞くだけでなく、検索や後処理入力等の行動を確認する。
電話業務以外にも、チャット、電子メールや事務処理等において、行動を確認することができる。

リモートとは違い、音声だけでなく行動面の評価も含まれるため、得られる情報量は多い。
一方で、横について実施するため、オペレーターの「普段」の対応が確認できない可能性がある。
そのため、リモート・モニタリングと併用して行うことが推奨される。

活用のヒント

サイドバイサイド・モニタリングはオペレーターの育成の観点で有効な手法である。よって、サイドバイサイドとリモートモニタリングは、組み合わせて行い、四半期毎に1回ずつは含まれるように行うとよい。

サイドバイサイド・モニタリングはその場でモニタリング評価を行うため、高いスキルが求められる。経験のある担当者が担うことも多い。

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シックスシグマ(Sixsigma)

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シックスシグマ Sixsigma

1980年代初頭に米国モトローラ(Motorola, Inc.)が生産プロセスを改善するために開発された手法のこと。

各指標を使用した統計分析や品質管理手法を使用して、品質やプロセス上の欠陥を発見、是正することで、オペレーションのパフォーマンスを向上・改善する改善の方法論。プロセス上の欠陥・ミスを特定・削減し、顧客体験を改善することを目的とする。
この中のプロセス改善手法としてDMAICがある。

活用のヒント

シックスシグマの特徴の一つは、データに基づき、プロセス上の欠陥を特定することにある。パフォーマンス低下の原因が明確ではない場合(例システム変更、新商品の発売等)、仮説だけで改善アクションを取るのではなく、根本原因をデータから特定することが有効である

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スーパーバイザ(SV)

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スーパーバイザ(SV)

オペレーターを直接管理するポジションのこと。

スーパーバイザーの定義については各センターによって異なるが、スーパーバイザーは管理職で、オペレーターからの報告を受ける立場である(現場管理者とも呼ばれる)。

活用のヒント

スーパーバイザー間の悩みやノウハウを共有する仕組み(イントラ、会議等)が活用されると、運営ノウハウの底上げが図れる。

スーパーバイザーの役割に合わせたデビュー基準(ミニマムスキル)を定義することが重要である。
デビュー基準に基づく体系的な研修を実施し、知識やスキルが身についたかを検証したうえでデビューさせることが、チームパフォーマンスの向上に繋がる。

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スキル検証

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スキル検証

設定したスキルセットを理解し実行可能かどうかを判断するためのテスト。

またオペレーターだけでなく、リーダやSVを社内登用した際も同じように実務に就く前に検証を行うべき。

活用のヒント

・ペーパーテスト、ロールプレイング、モニタリング、観察、コンピューターベース、インタビュー(面談)等、検証手法の特徴をうまく組み合わせて実施した方が良いです。
・リーダーやSVは、様々なケースでの判断や実際の行動が問われるので、OJTでの検証が望ましいです。
・テストや評価という表現を利用すると受け入れられにくいので、別な表現にした方が良い場合があります(重要なのはスキルの弱点を持った人が間違った案内や無理して応対を行っているスタッフのフォローをしてあげること)
・キーボードスキルは放置されがち。実際の業務イメージと連携せずに、入力スピードのみを検証してしまうことがあります。実態に合ったマルチ業務のスピードを速めるトレーニングとした方が良いです。

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シフト計画(スケジューリング)

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シフト計画(スケジューリング)

予測される業務量をこなせるように、オペレーターの人員数を割り当てる勤務(シフト)計画のこと。

電話やチャット対応については30分単位のシフト計画の作成を推奨している。

活用のヒント

予測に基づく必要要員数と、当日の出勤予定人数を突き合わせ、予め余剰・不足を調整し、シフトをオープンする。研修、コーチング、会議等の調整もインターバルレベルで計画することが、実態の可視化に有効である。

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スケジュール遵守率(Schedule Adherence)

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Schedule Adherenceスケジュール遵守率

決められたスケジュールに対して、時間がどれだけ守れたか、もしくは配置すべき要員数がどれだけ守れたかの割合。

スケジュール遵守率は、定義の種類によって分子や分母が異なる。
例えば、計画と実労働時間の差異を計算する場合に、仕事の種類 (取引業務、ミーティング、トレーニング、休憩など)や、開始・終了の時間を考慮する方法もある。

【例:時間】
午前10時から15分間休憩の予定だったのに対して、実際は午前10時5分から20分までの間で休憩した場合、スケジュール遵守率の計算は下記のようになる。
[15 (実際休憩した時間) – 5 (休憩を開始した時間の遅れ) – 5 (業務に戻った時間の遅れ)] / [15 (休憩時間の予定)] = 33%
また、決定したシフト人数(要員配置)に対して、どれだけ遵守(ログイン)できていたかを測る方法もある。

【例:要員数】
9:30-10:00まではシフト上10名の要員配置が必要だったが、その時間に9名しかいなかった。そのため遵守率以下の通りになる。
9(実際にログインしていた人数)/10(予定配置人数)=90%

活用のヒント

・ログイン状態の管理を把握できるシステムが導入されていない場合、時間レベルでの遵守を把握することは困難である。この場合、インターバル毎のシフト予定人数とシフト実績を対比させる方法で代替するなどの方法がある。

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スタッフィング(要員計画)

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要員計画(スタッフィング)

採用・研修期間を考慮し、将来の必要要員数を確保する一連の活動。

センターでは通常、業務量により必要人員数を求める。そのため将来の業務量を予測してその業務量に対応できるオペレーターを配置しなければならない。
しかし仮に翌月、呼量が急に増えると予想された場合、すぐに人員を募集してデビューさせることはできない。どのセンターでも採用から業務開始まで、ある一定の期間が必ず必要なため、その一定期間を考慮して必要要員数を計算する。

活用のヒント

要員計画を判断するうえでは、シュリンケージ(人が減る要素)として離職予測やリーダー登用計画も含めたほうが、より計画的で活用度が高まる。加えて、要員計画は採用費と併せて、予算計画と密接に連動した方が良い。

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ソーシャルメディアネットワーク(Social Media Networks)

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Social Media Networksソーシャルメディアネットワーク

インターネットをプラットフォームとしたツールやアプリケーションを用いて、個人プロフィールの作成、コンテンツの作成、開発、共有、を通じてユーザー同士でコミュニケーションをおこない、社会的なつながりを作っていくメディアのこと。

【例】
ブログ、SNS(Facebook、Twitter、mixi など)、ソーシャルニュースサイト、オンライン百科事典、クチコミサイト、FAQサイト、ビデオ投稿共有サイト、掲示板 など。

活用のヒント

・コールセンターがソーシャルメディアをどう活用するかではなく、企業としての顧客サービス戦略、専門組織(専任者)によるサービス提供を明確に位置付ける必要があります。提供しているサービスのターゲット層がソーシャルメディアを活用する層かどうかを把握することも大事です。比較的新しい概念ですが、失敗したときのインパクトも大きいので、企業内で認知された活動となるように推奨します。

採用条件/登用条件

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採用条件/登用条件

オペレーターの新人採用や、SVや研修担当者、モニタリング担当者を登用する条件のこと。
通常は、人柄、過去の経験や実績、性格、リテラシー(能力)、基本的な計算力、PCスキル、柔軟にシフトに入れるかの組み合わせになる。
センターで研修を行わないため、業務のために必要なスキルが含まれることがある(例:語学、タイピング能力)。

活用のヒント

・登用条件については注意して定める必要がある。特にオペレーターからSVに登用する場合、人を管理することが求められるようになる。スキルや知識が高く優秀で、毎日多くの対応が可能なオペレーターだとしても、人を管理する能力がなければSVへ登用するべきではない。

新人研修では補いきれないもの(資質、雇用条件、採用段階での最低限のスキル)を含める。

採用時の最低条件を明確にしないまま、採用プロセスを実施しないように注意が必要。

採用条件、採用プロセスの結果について、その活動成果をレビューし、継続的改善を行うことが重要である。

指名競争入札(Closed Bidding)

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Closed Bidding指名競争入札

調達内容の詳細を調達仕様書として発注者が指名したベンダのにみ公表し、応札を呼びかける。指名したベンダの中で最も価格が低いベンダを選定する。

活用のヒント

業者選定の基準が価格のみとなるため、経済性に優れる。ただし、その反面、調達仕様の作成等、事務作業に手間がかかる。
応札可能ベンダの選定には、相応の指名理由がないと、公平性に欠けることになり、公共機関では一般的に実施されないケースが多い。
特殊な技術や、特許を持っているベンダを指名し、実施されることが一般的。

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